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株式会社静科

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    高い防音性能を誇る弊社の吸遮音パネルの構造と原理について

    ※2024年12月10日追記

    製造部です。今回は弊社の吸遮音パネルがどのような原理で防音を行っているのかを、ご説明させて頂きます。

    一人静シリーズはサンドイッチ構造で構成

    基本的に弊社製品「一人静シリーズ」は、吸音面・ハニカム・発泡樹脂・遮音面という4層分類されるサンドイッチ構造で構成されております。各層に使用される部材の、厚みや素材、発泡率を変えて、様々なパターンで組み合わせ、状況に合わせて、高い吸音効果が発揮できる製品が「一人静シリーズ」となります。

    特許技術のサンドイッチ構造

    弊社製品のキモとなっているサンドイッチ構造は、弊社独自の製法となっており、特許も取得しております。構造で重要となっている部分の吸音層は、充填方法の工夫によって、部材それぞれの吸音効果を高く保った状態での薄型化を実現しております。また、構成部材全てを組み合わせる方法も独自技術を活用していることで、パネルの生産方法においても特許を認められており、各製品が高い防音性能を発揮することができます。

    製品の構成部材について

    シリーズの製品である「一人静」「一人静」「一人静」「一人静」は表面材をアルミで構成した製品となります。また、「一人静」「一人静」はポリエチレン系の表面材の製品です。

    アルミによるメリット

    金属類でアルミを採用することにより、軽量化を行うことで可搬性を兼ね備えた防音パネルとなっております。アルミより約3倍比重が高い、鉄やステンレスを採用することで遮音性能は向上しますが、弊社パネル構造になると、1㎡辺り16kgになり可搬性が失われてしまい、重量物となることで、設置時に下地材が必要になってしまいます。また、パネル構造体にて不燃認定も取得していることで、弊社防音パネルを、特殊建築物の内装仕上材に使用することが可能となっております。※不燃認定を取得したパネルは「一人静タイプA」「一人静タイプD」「一人静タイプL」の3種に限り、「一人静タイプZ」は未取得となります。

    ポリエチレン系によるメリット

    ポリエチレン系を採用することで、アルミを使用している製品と比べてより、軽量な製品となります。また刃物類を使用することで加工を行う事が可能となり、カッター等で対象物の形状に合わせた取付も可能となります。より軽量な製品となることで、遮音性能が失われておりますが、部材の発泡率の変化により高い吸音性能があります。

    多孔質素材による音の減衰の仕組み

    吸音面のアルミメッシュ材やポリエチレンには無数の穴、気泡があります。多孔質という言葉を使ったりしますが、弊社の製品は吸音材のため、騒音をいかに吸うかが重要になります。弊社のアルミで構成した製品は、開口率が約40%あります(※開口と言ってもミクロンの世界なので、内部の発泡樹脂が飛散することはほぼありません)

    内部の発泡樹脂にも無数の気泡が存在します。音が気泡に入っていき迷子になり運動エネルギー(熱エネルギー)に変わり音が減衰していきます。

    スズ構造・ヘルムホルツ共鳴・ビオ理論を活用し製品開発

    サンドイッチ構造には「スズ構造」という理論があります。音を構造内に導き、音圧によって振動し運動エネルギーとして吸収させようとするものをいいます。つまりハニカム内に入っている発泡樹脂が振動し熱エネルギーに変わっているともいえます。

    また「ヘルムホルツ共鳴」という原理があります。空き瓶に息を吹きかけるとボーッと低音が響きます。コレをヘルムホルツ共鳴といいます。共鳴したら音が大きくなると思いますが、共鳴している周波数の周辺を吸い取る働きをするそうです。音楽室などの有孔ボードなどがその原理を利用しています。有孔ボードの穴の高さ(ボードの厚み)が空き瓶の首の部分になります。弊社吸音ボードのハニカムがそれに相当しているそうです。※車のマフラーに付けるサイレンサーもこの原理の様です。低音を落とす効果があります。

    そして弊社の開発者は、「ビオ理論」という吸音メカニズムに関するパラメータを参考にしました。「多孔度」「密度」「厚さ」など、13項目程予測値となる条件があり、そのパラメータを基準に部材を選定し開発に至りました。さらに、吸音のみならず遮音性能も兼ね備えた製品であり、吸音後、内部遮音面で音がはね返り、前述のとおり「スズ構造」や「ヘルムホルツ共鳴」が繰り返され、音を減衰させていきます。

    この様に理論上は難しい原理で、吸音・遮音を行い防音をしている弊社の吸音パネルですが、防音対策を行う際は、難しく考えることはなく、より効果が得やすい方法として騒音源に対して、床面の除いた5面体で囲うことができれば、騒音源の大きさが90dBの場合、約20dB~10dBほど低減することが可能です。効果は、騒音源の音が大きければ大きいほど効果が現れやすく、小さければ効果が現れにくい傾向となります。また、周囲の環境により天井や、壁面を一つ除いた状態でも、騒音源の発生方向にパネルをしっかり設置することで、約15dB~5dBほど低減することが可能です。

    アルミ吸音面拡大

    弊社は、現場状況や騒音対象物に応じて防音対策をご提案をいたします。また設置時に別途作業ができる限り発生しない仕様にてご提案、ご要望にご対応致しますので、まずはご相談頂ければと存じます。些細な事でも構いませんので、騒音相談WEBツールより、ご気軽にお問い合わせください。