ペットボトル粉砕機の騒音測定&おススメの防音対策方法
こんにちは、ソリューション事業部です。今回はペットボトル粉砕機の騒音測定を行いましたので対策までのご紹介をさせていただきます。
①騒音測定&吸音材の選定
粉砕機はベルトコンベアーと粉砕部分が一体化しており、投入口、搬出口がつながっております。したがって、一番音が発生する粉砕部分の音が入り口・出口から漏れる可能性が高いです。騒音レベルでは粉砕部分が大きいので投入口の対策を怠ってしまいがちですが、出入り口どちらも対策をとることで効果的な低減ができます。粉砕機を対策する上で、内部を吸音構造にすることが重要です。ペットボトルのような素材は粉砕時に高音域が発生します。高音域は音が目立ちやすく、隙間から漏れやすいのですが吸音は比較的しやすい周波数になります。吸音をすることで、内部の響きを抑え隙間からの音漏れを軽減させます。さらに、投入口などの必要な隙間に関しては吸音パネルをトンネル状にしたサイレンサーを設けて音は吸音させながらモノを入れたり出したりすることができます。なお、吸音構造にも騒音源によって様々な厚さ・仕様がありますので事前の騒音測定が必要となってまいります。例えば、騒音が2000Hz以上であれば厚さ15mmのEspritでも吸音が可能ですが、500Hz近辺であれば厚さ33mmのタイプAが有効になります。当社では騒音源に対しても適切な吸音材・吸音パネルを提案させていただきます(市販のウレタン厚さ15mm程度は2500Hzが吸音のメインとなります)。
② 作業性の検討
防音対策をする上で騒音源全体を囲うことが有効ですが、それでは作業効率が悪くなります。当社では現場環境、作業状況を確認しながら適切な防音対策を提案させていただきます。例えば、メンテナンス一つをとっても、一人で簡単に外せる仕様や、専門の業者を入れないと外せない仕様、クレーンや重機を使わないと外せない仕様があります。防音対策だけに注目していると、後々のメンテナンス費用がかかってしまうケースがあります。当社では基本的にプラスドライバー1本で簡単に外せる仕様を目指しております。また、毎日点検する場所には丁番や取っ手を付けて開閉出来たり、目視が必要な箇所には除き窓を取り付けたりもします。お客様との打ち合わせを行いながら、長期的にご利用できる防音対策を提案させていただきます。
③ 納品前の品質確認&納品後のフォロー
納品前には当社工場で仮組を行い、ネジのゆるみや全体の加重、組み立てやすさを検討します。お客様一人一人の形が異なりますので、音漏れがしないか騒音測定も行っております。また、複雑な組み立て構造にはお客様専用の組み立て書を添付させていただきます。組み立て書でも不明な場合は、お電話でも組み立てを案内させていただいております。当社で一貫して防音設備を製作しているので、ワクの付け方、防音パネルの組み立て方も回答することができます。また、組み立て自体に不安な場合は現地にて組み立ても行います。
防音対策はお客様一人一人の現場環境、作業状況を優先して考えてまいります。音対策をしたばかりに作業効率が悪くなった、生産が落ちたということを避けるためです。皆様の作業環境改善を目指しておりますので、ご相談がございましたらお問い合わせよりお申し付けくださいませ。