高速道路の騒音対策~ハニカム構造による耐風性に優れた防音壁の制作が可能
こんにちは、ソリューション事業部です。昼は暑く、夜は寒い今日この頃。おかげさまで、全国営業に行く機会が増えてきましたが、今回は出張先の途中で見かける、高層道路の防音壁に触れてみたいと思います。
高速道路で見かける防音壁について
よく高速道路で見かける防音壁も、基本的には音の反響を軽減させる吸音構造をとっております。車の走行音を防ぐには、コンクリートやブロック塀だと音が回析してしまい、道路周辺の民家への騒音問題に発展しますが、吸音構造によって回析を軽減します(ただし、景観上の問題もでてきます)。
以前は、グラスウールなどの吸音材が多用されておりましたが、より湿気に強い多孔質材が使用されるようになりました(撥水使用のグラスウールもありますが、約半年で10%程度の吸音低下があります)。普段目にする防音パネルも、見えない部分で品質向上しており、弊社でも技術進歩に、身が引き締まる思いで見ております。
従来の防音パネルは風圧の影響により性能低下の恐れあり
静科製の防音パネルと他社防音パネルの違いについて、お客様からご質問をいただきますが、吸音性能以外に、構造の違いがあります。下記写真は、実際の高速道路に設置している防音壁です。吸音構造上、表面は通気性のある材質を使用し、内部にはウール素材を充填します。
その結果、低コストでの製作が可能ですが、走行時の風圧の影響を受けてしまいます。防音パネル自体は、風圧で飛ばされないように設計されておりますが、必要以上の風圧を受けることで、上記写真のように表面がめくれ、内部の吸音材が露出することになってしまいます。また、風圧を受けることで内部の吸音材も圧迫され、性能が低下する恐れがあります。
弊社防音パネルはハニカム構造により耐風性のある設計
静科製の防音パネルは、ハニカムの芯材に吸音材を充填し、表面材をしっかりと芯材のハニカムが固定しております。そのため、風圧を受けても、表面材がめくれない構造になります。また、ハニカムが吸音材を保護することで、吸音性能を維持することができます。
防音壁の外観・性能が長期的に維持されることで、メンテナンスの手間(例えば、道路の場合は片道封鎖、クレーンなどの重機使用などのコストがかかる)が軽減できます。一概に防音パネルといっても、耐久性の面などを考慮しないと、トータル的なコストで負担が大きくなります。なお、弊社の防音パネルは全国の高速道路や、工場の防音対策として採用いただいております。
防音壁など、長期的な使用をご検討されているようでしたら、ぜひお問い合わせよりご相談くださいませ。性能以外にも環境・状況に合わせ、お客様一人一人に合った提案をさせていただきます。