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株式会社静科

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    屋外のルーツブロワーの防音工事@宮城~「一人静タイプA」を使用した5面体防音カバーにより10dBの低減に成功

    みなさんこんにちは、製造部の横山です。

    地図アプリで目的地までの経路を調べて、電車と自転車のおよその時間があまり変わらなかったので、運動がてらに自転車で行くことにしたら、片道10kmの距離をへろへろになりながら到着することになりました。

    余談はここまでにして。今回は「屋外のルーツブロワー用防音カバー」の設置工事を行ってきましたので、おおまかな内容や、設置効果についてご紹介したいと思います。

    周囲への環境改善を考えているお客様からのご依頼

    本案件は、屋外設置されているルーツブロワーの稼働音に対して、近隣住民の方より苦情を頂いた為、防音対策により騒音問題を解決したいとのことで、弊社にお問い合わせを頂きました。

    ブロワーが設置されている現場を確認した所、機械基礎の隅近くにブロワーが設置されている為、機械基礎上に、防音カバー全面を設置する事が難しい状況でした。対策として、正面パネルのみ床面に設置し、側面と背面パネルを機械基礎上に設置を行う形状にて設計致しました。

    また、ブロワーが給気を行う都合上、給排気の設備が必要となります。本案件では、お客様の現場にてコンセントを新たに準備することが難しい為、防音カバーに給排気用の開口部を設けることで対策を行うこととなりました。

    防音カバー概要

    • 使用パネル:一人静 タイプA
    • 全体サイズ:1,200mm x 1700mm H1,500mm
    • 製作期間:2週間
    • 防音カバー仕様:配管用開口、小窓、給排気用開口+防音フード

    防音パネルを設置した際の段階的な効果

    本案件では、お客様のご要望もあり、防音カバーの設置前後の測定だけでなく、側面パネルのみ4面囲い状態と、5面を設置した状態での給排気カバー無い状態、計4パターンで測定を行い、測定結果は下記となりました。

    1. 設置前→78dB
    2. 側面パネルのみ(4面囲い)→73dB
    3. 給排気部カバーなし(5面囲い)→70dB
    4. 防音カバー設置後→68dB

    基本的には、段階的にしっかり効果が表れておりますが、②のように囲うだけでも、しっかり防音効果が出たのは、機械音が発生している高さから、+750mm程高く防音パネルにて囲うことが出来たためと思われます。

    防音対策を行う際は、対象物を全面囲うことが、一番効果が得られやすいですが、騒音源となる部分から高さをしっかり設けて、防音壁のような形にすることでも、効果を得ることが出来ます。更に効果を得るためには、庇のような小型の屋根を設けることや、対象物に対し、L字やコの字のように2面、3面で囲う方法もございます。

    パネル内部
    パネル側面

    今回は、「屋外のルーツブロワー用防音カバー」の設置工事を元に、様々な設置パターンの防音効果についてご紹介させていただきました。弊社は、現場状況や騒音対象物に応じて防音対策をご提案を致します。まずはご相談頂ければと存じます。些細な事でも構いませんので、騒音相談WEBツールより、ご気軽にお問い合わせください。