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株式会社静科

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    無響室と半無響室~音がまったく響かない魔法の部屋

    こんにちは、製造部岩崎です。

    モンスターハンターというゲームの最新作が今週発売されるとのことでSNSでも大きな話題になっていますね。こちらの作品の音響チームにて弊社の吸音パネル(SHIZUKA Stillness Panel SDM)を使用して頂いているようです。ゲームの効果音を収録をするためにオリジナルの楽器(例えばパイプとパイプを合わせたようなものなど)を使っており、音を正確に録音するために反響の影響を減らす吸音材を使用されているのでしょう。私自身も昔は遊んでいた作品なのですが、久しぶりにやってみようかなという気持ちになっています。

    さて、本日の記事では「無響室と半無響室」についてお話したいと思います。

    無響室について

    無響室とは、室内の壁や床からの反射音がない自由音場を実現した部屋です。

    対象の物から出ている直接音にフォーカスすることができ、主に工業製品・家電製品などの動作音測定や音響機器開発において、響きのない”そのモノの音だけ”を録音する使い方が可能です。

    無響室の定義には厳密には数値的なものが含まれますが、おおざっぱに表現すると「外部騒音の影響を受けないこと」「内壁は音を反射しないこと」の2点が挙げられます。

    無響室(完全無響室)と半無響室の違い

    無響室(完全無響室)

    床を含めた壁面全体が吸音層のため測定精度が非常に高く、自由音場に限りなく近い空間です。自動車分品、家電や音響機器、小型精密機器などが主な実験対象です。床面が格子状となっているため大型の装置を設置するのには不向きですが、小型で軽量な対象物に対して適しています。

    半無響室

    一般的に床以外の5面に吸音層を配置した構造になっているものを半無響室といいます。

    1面が平らで硬い素材(反射面)となるため測定できる内容に限りが発生しますが、床が安定しているので車両や大型装置などの重量物の各種測定に使用することができます。

    ユニット式無響室『ZEROシリーズ』

    ユニット式全無響室ZERO」は床壁天井6面に吸音クサビを施工し、独自の遮音・吸音技術により実現したユニット式無響室です。

    遮音層ZERO Panel(ゼロパネル)と吸音層ZERO Wedge(ゼロウェッジ)の組み合わせ構造となっており、工場で生産されたこれらのパーツを現場で組み立てることで設置が可能です。高い寸法精度により高気密性(密閉度)を確保できます。また、解体移設が可能なためレイアウト変更時のコストを抑えることが出来るのが特徴です。

    5面を吸音層とする「ユニット式半無響室ZERO」もご用意しておりますので、用途によって使い分けをご検討ください。上述した通り、重量物などの測定にはこちらの半無響室タイプが適しており、比較的軽量なものに関しては完全無響室の方が精度が高く適しております。

    詳細については下記リンクよりウェブサイトおよびカタログをご参照ください。ご不明な点がございましたらお手数ですが、お電話やお問い合わせフォームにてご連絡頂くようお願いいたします。

    サイトリンク「ユニット式全無響室ZERO」/ 「ユニット式半無響室ZERO