コンプレッサーの防音工事~「一人静 タイプD」使用の天面開口防音カバーによりファンなしで熱対策と10dBの低減に成功
みなさんこんにちは、製造部の横山です。
体力衰えのせいか、年々夜ふかしができなくなってきているのを感じています。運動で解決するために、休日は朝にランニングとかできると良いなと感じています。
余談はここまでにして。今回は「コンプレッサー用防音カバー」の設置工事を行ってきましたので、設置前後の効果についてご紹介したいと思います。
労働環境改善を考えているお客様からのご依頼
本案件は、室内に設置されているコンプレッサーの稼働音が大きく、近くで作業されている作業員の方がヘッドホンをしていても不快感が続いているということで、防音対策による労働環境改善の為、弊社にお問い合わせを頂きました。
今回対策を行うコンプレッサーは給排気量が多く、全体を防音パネルで囲った場合、500角ほどの大型ファンにて給排気を行う必要がありました。本案件では、お客様の現場にてコンセントの準備やファンカバーによる外寸の増加が難しい為、ファンは取り付けず、コンプレッサーの上部の排気口よりも大きい開口部を防音カバーに設けることで、熱対策を行うことになりました。
開口部分からは音が漏れてしまいますので、開口カバーを取り付けることで防音対策を行います。防音カバーの一面を開放することで、カバー内に熱が籠もることはありませんが、開放した面から音が抜けてしまいます。一面開放は熱籠り防ぐのに必要な為、音が抜けても問題のない方向(上部)を検討し、お客様にご提案致しました。
防音カバーの設置と効果
本案件の防音カバーの概要としては、下記通りとなります。
- 使用パネル:一人静 タイプD
- 全体サイズ:1,700mm x 1200mm H1,800mm
- 製作期間:2週間
- 防音カバー仕様:配管用開口、天面開口+カバー、取り外しパネル、小扉
①熱対策の効果
防音カバーの設置を行った結果、設置前は吸気温度が25℃前後の状態から、設置後は30℃前後となりました。排出空気温度が40℃程度である事と、設置後30分間状態が変わらなかったことから、熱が籠もっていない事をお客様にもご納得頂きました。本案件では、熱籠り対策の一つとして、放熱性のある「一人静 タイプD」を採用しています。
特にコンプレッサーなどでは、排出される空気がさらに吸気されることで、カバー内部の空気がどんどん熱くなっていきエラーが発生してしまいますので、「一人静 タイプD」使用の防音カバーであっても、熱対策を充分に行う必要があります。
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②防音カバー設置による効果
今回オーダーメイドで製作した防音カバーを設置することで、対策前の稼働音が75dBから65dBと低減でき、開口カバーが開放されている面のみ69dBとなりました。基本的には、コンプレッサーが防音パネルにて覆われていることで防音効果が現れており、排気口の開放部についても、天面カバーを使用することで、しっかり防音対策を行うことができました。
今回は、「コンプレッサー防音カバー」の設置工事を行ってきたので、設置前後の効果についてご紹介させていただきました。弊社は、現場状況や騒音対象物に応じて防音対策をご提案を致します。加工を加えることで、様々な付加効果を追加することも可能ですので、まずはご相談頂ければと存じます。些細な事でも構いませんので、騒音相談WEBツールより、ご気軽にお問い合わせください。