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株式会社静科

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    コンプレッサーの騒音対策~メンテナンス性を重視した5面体防音カバーで隣室への騒音を低減

    みなさんこんにちは、製造部の横山です。

    遅くなりましたが、新年明けましておめでとうございます。新年の挨拶と思いながら日付を見ると、もう1月が終わりかけていて少しびっくりです。今年はお休みが少し長いこともあり、ゆっくり休めたので心機一転頑張っていきます。

    余談はここまでにして。今回は「コンプレッサー用防音カバー」についてご紹介したいと思います。

    周囲への環境改善を考えているお客様からのご依頼

    本案件は、5m四方程度の大きさの室内角部に設置されている、コンプレッサーの稼働音が、隣の部屋まで響いてしまい、隣の部屋で打合せ等行う際に影響してしまう為、防音対策を行いたいということで、弊社にお問い合わせを頂きました。

    現場では、コンプレッサーが設置されている周囲には、他機械類は設置されていませんでしたが、壁際に近いことや、コンプレッサーに接続されている配管が配置されていました。既存配管類は、移設を行うことは難しい為、配管や配線を通すことが可能な、開口を設けた防音カバーの形状にしつつ、離隔距離を必要最低限な寸法にすること壁際近くにパネルを設置できる仕様にて、提案致しました。

    お客様に日常での使用方法を確認したところ、作業としては、オン・オフ切り替えを毎日行い、月に1度メーカー様にて、フィルター交換やメンテナンスをお願いしているとの事でした。作動スイッチ部には、開閉が簡単にしつつ、ある程度密閉度を得る為に、パチン錠を用いた小扉を製作しました。

    また、メンテナンス部分においては、頻度が月1なこともあり、加工を行うことによる防音性能の低下を極力抑えつつ、取り外しを簡単にする為、開口部に羽加工を行った防音パネルをはめ込み、四方をビス止めする仕様を提案致しました。

    性能を損なわない付加効果のある加工

    本案件の防音カバーに対して、下記の加工対応も行いました。

    1. 下部から吸気を行い、天面から排気を行うエアフロー加工
    2. 開口部にフードを取り付けることで、開口を設けたことによる防音性能の低下を軽減

    ①下部から吸気を行い、天面から排気を行うエアフロー加工

    コンプレッサーの下部側に吸気ファンが付いていることもあり、吸気ファンの正面部分のパネルを開口し、吸気量を損なうことがないように加工を行いました。また、コンプレッサー上部から排気されていることや、カバーを新しく設置することで、内部の空気が温められることが考えられる事から、天面パネルに排気ファンを設置し、排気量を一定に保つことで、カバー内部の空気が籠もることがない空気の流れにしました。

    天面部分ファン+フード

    ②開口部にフードを取り付けることで、開口を設けたことによる防音性能の低下を軽減

    開口部を設けることで、問題なく給排気を行うことができる仕様になりましたが、開口があることで、音がそこから抜けてしまうことや、本来あったはずのパネル面積が減ることで、防音効果が低減されてしまいますので、開口部にフードを取り付けることで、パネル面積を本来より増やし、防音効果の低減を極力抑えております。

    壁部分開口+フード

    防音カバー仕様

    • 使用パネル:一人静 タイプD
    • 全体サイズ:1,700mm x 1000mm H1,700mm
    • 製作期間:2週間
    • 防音カバー仕様:配管用開口、給排気ファン、取り外しパネル、小扉

    今回は、「コンプレッサー用防音カバー」についてご紹介させていただきました。弊社は、現場状況や騒音対象物に応じて防音対策をご提案を致します。加工を加えることで、様々な付加効果を追加することも可能ですので、まずはご相談頂ければと存じます。些細な事でも構いませんので、騒音相談WEBツールより、ご気軽にお問い合わせください。