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株式会社静科

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    屋外ルーツブロワの防音対策@神奈川~精密な採寸にて設計した5面体防音カバーで17dBの低減に成功

    みなさんこんにちは、製造部の横山です。

    最近、各所でブラックフライデーセールが開催され始めていることもあり、前々から欲しいなと考えていたものが、安くならないかとドキドキしています。またセールの内容を見て、新しく欲しいと思える物がみつかることもしばしばありますが、本当に必要なのかと自問自答を繰り返して、今のところは耐えています。

    余談はここまでにして。今回は「屋外ルーツブロワ用防音カバー」についてご紹介したいと思います。

    近隣住民への環境改善を考えているお客様からのご依頼

    本案件は、新設マンションの屋上に設置されたルーツブロワの稼働音に対して、近隣の住民から苦情を頂いたラメ、防音対策を行いたいということで、弊社にお問い合わせを頂きました。

    防音対策を進めていくに辺り、お客様自身で一度測定を行い、約70dBという結果を元に、近隣住民様とお話をされた際に、60dB以下に防音対策を行うことで、納得頂いたとのことでした。

    60dB以下を目指すに辺り、弊社にて現場採寸を行った際に、改めて騒音測定を行いましたが、騒音値はお客様の値と、ほぼ同じ結果となりましたが、測定内容の分析から1000Hz以下の音が多いという事が分かりました。分析内容から低音域により効果が出やすい「一人静 タイプL」の選定を考えましたが、ルーツブロワの周囲スペースがあまり広くない為、防音カバー設置後の導線や、メンテナンス性を考慮して本案件では、厚みを抑えた「一人静 タイプ薄型L」にて制作を進めることになりました。

    精密な採寸により既設機械に干渉しない製品を製作

    本案件における、防音カバーの特徴としては、既設の金具、配管の調整必要がなく設置可能な設計となります。

    現場では、ルーツブロワが既に設置されており、稼働も行われていることから、防音カバー設置時にブロワを止めた状態で作業することが難しいとのことでした。そこで、現場採寸の際に、対象ブロワだけで無く、周囲の寸法を精密に採寸することで、設置時に配管や金具等に干渉することなく、設置が可能な設計を行いました。

    フレキシブル配管、既設金物部切り欠き

    防音カバーの設置前と、設置後の測定結果が下記のグラフとなります。グラフ比較からは、50Hz~200Hzの部分は、効果が現れていませんが、それ以外の周波数帯では全体的に大きく低減されており、特に500HZ以降では20dB以上下がっていく傾向となっております。等価騒音レベルでは、設置前が【75.7dB】設置後が、【58.2dB】となり、約17dBの低減の成功となりました(等価騒音レベルとは変動する騒音レベルのエネルギー的な平均値となります)。

    比較グラフ

    防音カバー仕様

    • 使用パネル:一人静 タイプ薄型L
    • 全体サイズ:1,200mm x 1,000mm H1,100mm
    • 製作期間:2週間
    • 防音カバー仕様:配管用開口、配線用開口

    今回は、「屋外ルーツブロワ用防音カバー」についてご紹介させていただきました。弊社は、現場状況や騒音対象物に応じて防音対策をご提案をいたします。また設置時に別途作業ができる限り発生しない仕様にてご提案、ご要望にご対応致しますので、まずはご相談頂ければと存じます。些細な事でも構いませんので、騒音相談WEBツールより、ご気軽にお問い合わせください。