脱臭用ブロワー装置向け防音カバー~ロックハンドルのリニューアルで密閉力を改善
こんにちは製造部です。
本日11月11日より11月13日まで幕張メッセで開催されている映像や音響、通信コンテンツのプロが集う国際展示会「InterBEE」に弊社からも出展しております(プロオーディオ部門/小間番号:2301)。音響パネル「SHIZUKA Stillness Panel」を使用した体験型音響ブースや、マスタリング・録音やオーディオ向けの吸音パネル「SDM」、ドラムなどの楽器を乗せて使用することで衝撃音を吸収する防振ステージなど、様々なアイテムを展示してお待ちしておりますので、この機会に是非お立ち寄りください。
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さて、本日の記事では「脱臭用ブロワー装置向け防音カバー」をご紹介いたします。
脱臭用ブロワー装置の騒音
今回製作したのは、工場内の脱臭用ブロワ装置向けの防音カバーです。ブロワーとは送風機のことで、モーターの駆動音から空気が発生する伝搬音まで、幅広い周波数帯の音が発生する機械です。
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ブロワーは粉砕機、チラー、室外機と並び、騒音相談の中でも比較的件数の多い機械となりますが、防音カバーで囲うことで効率的に静音化が可能です。
防音カバーの仕様
- 低音域に有効な「一人静タイプL」を使用した4面体防音カバー
- 外寸は3m×3m×2.5m程度
- ロックハンドル付きの片扉を2箇所に設置
- カバー側面に吸気ファン、天面に排気ファンで内部換気
- ダクト用開口部数か所
今回のブロワーは比較的低い音が発生しており、パネルには低音までカバー可能な「一人静タイプL」を選定しました。標準タイプである「一人静タイプA」と比較するとパネルの厚みや重量が増えてしまいますが、遮音性と吸音性能が向上するため、騒音が大きい場合にもおすすめのパネルとなります。
写真右下にダクト用の大きめの開口部がありますが、配管を通したあとに発生する隙間は遮音シートやアルポリック板などで埋めることで対処可能です。パネルの吸音性能が高いので、回り込みにより音漏れの影響は比較的少ないですが、この処理をすることでわずかですが防音性能向上が望めます。
2024年よりロックハンドルをリニューアル
また、対面に取付けた片開き扉ですが、今年より固定用のロックハンドルをリニューアルしており、扉のロック感が改良されております。ハンドルや窓などの取付部材の選定は特に指定がなければ、弊社で対応いたしますが、何か希望があればご指定いただいた部材でも検討可能です。
騒音レベルは12~14dB程度の軽減に成功
防音効果については社内実験にて12~14dB程度の軽減となりました。背面が完全開口の状態で開口部の処理もしていないという状況で、実際設置条件とは異なったものの、10dB以上と音が半減したくらいの体感を得る事ができました。
最近では3m程度の中~大型の機械のお問い合わせが増えております。既に設置してある既存の機械に向けた対策を行うパターンもありますが、機械メーカー様からエンドユーザー様への導入時に騒音対策を行うパターンも多いです。後者の方が設計がしやすく効率化が可能なため、必要な材料も少なくなる傾向にありますので、今から騒音が予想される機械の導入を検討されている方は、防音装置もご一緒に検討されてみてはいかがでしょうか。騒音相談WEBツールよりお気軽にご相談ください。