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株式会社静科

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    【開発ブログ】屋内向けの防音パネル~性能のラインナップを増やすことで多くのニーズへの対応可能を目標に

    みなさんこんにちは、製造部の横山です。

    思えばお盆休みが近くに来ていて、それが終わるとあっという間に9月だと考えると、もう今年の終わりが見えてきている気がしています。抱負としてこれをやるぞ!と掲げたものはないのですが、最近ぽっこりお腹が気になり始めたので、年末までに少しでもすっきりさせたいなと思います。

    余談はここまでにして。今回は、製造部内で日々取り組んでいる開発の中で、「屋内向けの防音パネル」について形になりつつありますので、お話させて頂きたいと思います。

    多くのニーズに応えることができるように開発スタート

    屋内向けの防音パネルを開発するきっかけとしては、弊社製品の中で、販売している防音パネル「一人静」は、耐候性を備えていることもあり屋内外どちらでも使用可能ですが、アルミ主体の構造体の為、重量が大きいものとなっており、かつ価格も安いと言えるものではありません。また、他に扱っている吸音材「ホワイトウール」等ございますが、性能差が大きいので、中間の丁度良い製品がありませんでした。それらを問題として取り上げて、開発がスタートしました。

    屋内向けとなった経緯としては、開発を行うに辺り耐候性を持つ部材を改めて調べてみたところ、主流な部材はステンレスやアルミ等の金属や、PVC、ポリカーボネートがあげられました。しかし、これらの部材の中で加工せずに、吸音効果を得ることができる部材がなかったことから、他部材を採用する為にも、耐候性が必要な屋外ではなく屋内向けの防音パネルの開発を進めることなりました。

    上記の部材の他にも耐候性を持つ部材としてタイル類や木材があげられますが価格の面で断念となりました。また金属類やPVC等も穴あけ加工や、形状を工夫し、ほか部材と組み合わせることで吸音効果を得ることは可能ですが、加工を行うという工程にて、価格が上がってしまうので、目的の価格を抑えるという面から遠のいてしまいます。

    現状の構造と効果検証の繰り返し

    耐候性を考慮しないことで使用可能な部材が増え、その中で現在吸音面の候補として、「有孔ボード」と「コルクシート」が選定されています。有孔ボードは、良く音楽室の壁面に使用されているものになります。丸い穴が空いていることで、まず直接内側の吸音面に音が吸収されることと、入り込み際にヘルムホルツ共鳴が想定されます。コルクシートは、多孔質の材料の為音が吸収されやすい点と、また弾性がありつつ密度が比較的に低いことからも音を吸収しやすいことが候補になった点になります。また、どちらも比較的安価でありつつ、厚みへの対応も可能なことも良い点となっております。

    現在は、候補となった部材と吸音層や遮音面の部材を色々組み合わせて、パネル化を行い防音効果の測定結果から、より良い組み合わせを模索しております。組み合わせている中で、効果的な音域が違うものや、効果量に差がでていることもあり、何が最善なものかまだ分かりませんができる限り形にしたいと考えております。

    騒音対策は個人・企業問わず対応しております

    今回は、開発を進めている「屋内向けの防音パネル」についてお話させて頂きました。弊社は、現場状況や騒音対象物に応じて防音対策をご提案をいたします。対策を行うに辺り、弊社防音パネルだけでなく、様々な部材を予算や意匠性等からご提案することも可能です。些細な事でも構いませんので、騒音相談ツールより、ご気軽にお問い合わせください。