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株式会社静科

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    【5パターン】エアコンの室外機がうるさい!~騒音対策前に騒音調査を行う場合の測定方法

    お久しぶりです。ソリューション事業部の植木です。今日は東京都知事選の投票日ですが、このブログが出てるころには結果が出ていると思います。若者支援を公約にかかげる方もいますが、若者って何歳までが若者なのでしょうか?40代は若者でも高齢者でもバブル世代でもなく宙ぶらりんでしょうか。謎です。気温が上がってきておりますので、皆様くれぐれもご無理せず、投票所に足をお運びください。

    2024年も室外機に関するご相談が増加

    今年も記録的な暑さで、さっそくエアコンをつける毎日かと思います。以前は、寝るときにはエアコンを切ったほうが良いと言われていましたが、猛暑日の際は夜中も付けた方が良い、という報道も目にします。その影響か、年々当社にも夜間の室外機稼働音がうるさい(気になる)ため、騒音対策をしてほしいという相談を多数いただきますので、今回は「騒音対策前の調査」に関して記載をしたいと思います。

    騒音調査と言いますと、ただ数字だけの確認のようにも思いますが、正式なやり方であれば、その後の対策方法の検討だけでなく、管理組合、管理会社、弁護士への相談にも活用することが可能です。「騒音が聞こえる方、騒音が聞こえると言われている方」のご参考になれば幸いです。

    室外機騒音対策前の騒音調査の流れについて

    まず、調査前にはメール、電話、WEB面談等でヒアリングを行っております。ご状況によってですが、毎日聞こえるのか、夜間なのか、周囲に室外機(等音が聞こえない機器を含む)があるかなど伺います。聞こえ方により、測定方法や測定時間を検討してまいります。

    パターン①:騒音が複数人に聞こえている場合

    この場合は、騒音レベル調査(音の大きさ、dBを測定)を中心に行います。この測定方法では、市町村区域の騒音レベルの基準値に照らし合わせて、夜間の騒音レベルが基準値を超えていないかを測定・記録します。測定時間は8~12時間程度の夕方から夜間にかけてになります。測定個所は1か所もしくは2カ所になります(1か所は聞こえている室内、1か所は敷地境界線等)。測定日当日に測定器をセットし、測定終了後に回収。2~5日程度で分析・報告書の提出を行います。

    関連ページ:音響測定(騒音調査等)

    パターン②:家族もしくは周囲の人は聞こえず自分のみが聞こえている場合

    こちらは、音の大きさよりも、低周波と言われる低音域が影響している可能性があります。測定方法としては騒音レベル(音の大きさ、dB)と低周波測(20~80Hz)の測定を行います。低周波に関しては、現在国(主に環境省)でも人体に与える影響で議論が分かれておりますが、低周波の目安となる「参照値」とISOの「感覚閾値」を基に、測定結果と照らし合わせ評価します。こちらの数値はあくまでも目安となり、法的拘束はありませんが、国も国際的にも評価基準は出ておりますので、隣家やマンション等の管理組合に相談しやすいと思います。測定時間は8~24時間(1日から2日程度)、測定個所はパターン①と同じように、1か所もしくは2カ所になります。

    関連リンク(環境省WEBサイト):参照値 / 感覚閾値(低周波音の測定方法に関するマニュアル)

    パターン③:周囲から音が聞こえるといわれた場合

    こちらは騒音発生側になりますが、評価としては対象の隣家との騒音レベル(dB)が敷地境界線上で超えているかを検証します。測定時間は約8時間、測定個所は敷地境界線上に測定器をセットし記録します。騒音レベルが基準値を超えていなければ、特に対策は不要ですが、上回っている場合は対策検討が必要になります。

    パターン④:集合住宅の屋上に設置している室外機の音が周囲からクレームが来ている場合

    こちらも騒音発生側の対応となりますが、隣家との敷地境界線上での騒音レベル調査(dB)が必要です。ただし、集合住宅の屋上などの場合、周辺住宅との高低差があるため、敷地境界線上だけでなく、同じ高さ(聞こえている側、例えば2階など)に合わせて測定を行うケースもあります。一般的な測定の高さは1.2~1.5mですが、住居2階などで聞こえる音を測定するには、4m程度の高さに測定器をセットする必要があります。当社の方では、高所などで測定ができるようにしております(固定できる場所が必要)。測定時間は8~12時間程度、測定個所は1か所程度になります。

    パターン⑤:夜間に騒音が聞こえるもののどこから発生しているのか不明な場合

    こちらは、聞こえる側・発生側(とも思われる)方から、室外機かどうかすら不明な場合にご相談をいただくケースになります。騒音源の特定はできませんが、発生時間や発生機器の目安になります。測定方法としては、騒音レベル(dB)、周波数測定(Hz)、また低音が聞こえる場合は低周波測定(20~80Hz)の測定を行います。測定個所、測定時間はご内容により検討をしてまいります。

    測定方法や時間はあくまでも一例になりますので、ヒアリング内容に応じ決定してまいります。また、ただの報告書で終わらせないように、内容に関しても事前にどういう内容が必要か(市町村、管理組合への提出等)を伺って検討をしてまいります。室外機の対策方法解説は当社の代表も行っておりますので、こちらもご参照いただけますと幸いです。 

    関連リンク:防音王子 さらば!室外機の騒音被害よ【音のお悩みチャンネル】