Loading...

株式会社静科

ARTICLE

記事詳細

    井水汲み上げポンプの稼働音対策~通気も考慮した開口部を設けた5面体防音カバーを設置し約20dB低減

    みなさんこんにちは、製造部の横山です。

    食材を購入する時、大容量の方がグラム辺りの価格が安くなるため、大容量のものを買ってしまうのですが、同じ料理に飽きてしまうとその食材を使わなくなり、カットして冷凍保存をすることがしばしばあるのですが、その後、冷凍庫に食材があることを忘れ、同じ食材を買ってしまうことが最近良くあります。

    余談はここまでにして。今回は「井水汲み上げポンプ用5面体防音カバー」についてご紹介したいと思います。

    近隣の方からのクレームをきっかけに騒音対策をご検討

    本案件は、井水汲み上げポンプの稼働音の騒音対策になります。対象物が敷地ぎりぎりに設置されていることもあり、近隣の方より稼働音に対するクレームが届いたため、お客様にて、内部にウレタン材を貼り付けたスチールの箱を製作し、騒音対策を行ったものの、あまり効果を得ることができなかった為、より効果的に防音対策を行いたいということで、弊社にお問い合わせ頂きました。

    機械の排熱や熱籠もりに考慮した仕様にて製作

    井水汲み上げポンプに対して、全体を囲う形となる5面体の防音カバーにて対策を行いました。配管や柱部分は、パネルを切り欠き開口を設けることで設置が可能な為、事前に配管を外す等の工事は不要になります。開口部は遮音シート等にて塞ぐことで、より防音効果が高まりますが、今回は屋外という点と、換気設備を付属させていない点を考慮し、通気も行えるよう開口部は塞がずに設置を行いました。

    防音カバー設置前
    防音カバー設置後

    設置前後の騒音測定結果~対策前より13dBの低減に成功

    防音カバー導入前後に騒音測定を行い効果を検証を行ったところ、下記のグラフの結果となりました。

    騒音測定内容のグラフ化資料

    グラフは横軸が周波数(音の高さ)、縦軸はdB数(音の大きさを)を表しており、各周波数の音の大きさが導入前と導入後どちらも記載されております。ポンプの稼働音は、平均dB数(等価騒音レベル)は導入前が78.9dBでしたが、導入後は57.0dBとなり、約22dBの低減となりました。弊社防音カバーを設置する以前のカバー設置時では、70dB前後とのことでしたので、スチール材+ウレタン材と比較しても13dBの低減です。また上部や正面のパネル開口部を塞いでいない状態でも、しっかりと防音効果を得ることができました。

    グラフの内容を見てみますと、500Hz~1kHzの低周波に近い音が大きく現れています。その為スチール材約1mm+30mmのウレタン材では、高周波帯に効果があるが低周波帯には、あまり効果が現れなかったのではないかと考えられます。

    騒音対策は個人・企業問わず対応しております

    今回は、井水汲み上げポンプの騒音対策の「5面体防音カバー」についてご紹介させていただきました。弊社は、現場状況や騒音対象物に応じて防音対策をご提案をいたします。対策を行うに辺り、実際にパネルを用いて効果検証を行う事や弊社にて施工対応も可能です。些細な事でも構いませんので、騒音相談ツールより、ご気軽にお問い合わせください。