木工切断機の騒音対策~機械を床なし防音室で囲うことで約12dBの騒音低減に成功
こんにちは、製造部岩崎です。
先日仕事の都合で淡路島に伺う機会がありました。初日はあいにくの大雨だったのですが、翌日は天気もよく、レンタカー移動だったので素晴らしい海の景色に癒されました。特産物が玉ねぎということで新玉ねぎを購入したのですが、お土産としては少し重量があり、持ち帰るのが大変でした。とても美味しいとの評判でしたので実家におすそ分けしようと思います。
さて、本日の記事では「木工切断機用防音室」の製作事例をご紹介したいと思います。
木工切断機の機械騒音
今回騒音対策を行った木工切断機は、木材を投入することレール上を移動し、本体部分で自動カットを行い、再びレール上を移動して加工品を排出するタイプの機械でした。こちらの機械の本体部分から、モーター音や工作音が90dB以上出ている、ということで対策のご相談を頂きました。
防音室の仕様
今回は外寸約3m×3.5m×2mと、比較的大きめの防音室となりました。
- 床なし5面体防音室
- パネルには一人静タイプA使用
- 正面にスライド扉1箇所
- 後方左右に片開き扉2箇所
- 配線や資材投入口は開口部を設け、防音室設置後に隙間埋め処理
- 床面アンカー固定
- 内部確認用の覗き窓2箇所
防音室正面は作業者の方のことを考え、スペースを有効活用できるスライド扉仕様になっております。スライド扉は片開き扉と比較すると密閉度において若干劣るという欠点はありますが、取り回しの良さや開け閉めの安全度、スペースを有効活用できるなどの利点があるため、どちらの種類の扉がいいかは設置条件や現場環境によって都度変わってきます。
設置作業自体は搬入や測定を含め、2日間で約12時間程で完了しました。工期の目安としては比較的平均にあたる部類となります。
設置前後の騒音を比較測定したところ、91~93dBの音が76~80dBまで低減しました(正面、左右面にて測定)。工場内の他の機械を含めた暗騒音が72~78dBだったため、今度はそちらの機械の音が気になってくる可能もありますが、本案件における対象物の騒音対策という点では、効果的な数値が得られました。
ご注文までの流れ・イメージ
ご注文までのおおまかなイメージとしては、「お問い合わせ(騒音対策のご相談)⇒現地調査・お打ち合わせ⇒お見積りと概略図のご提出⇒お客様にてご検討⇒ご注文」というパターンが多く、今回もこちらに該当する流れとなりました。
防音室の仕様については、現地調査と打合せを元に設計させて頂いたものになります。各現場や機械に合わせた防音室を、「設計⇒製作⇒設置」までご対応が可能です。遠方の場合はWEB打ち合わせを導入するパターンもございますが、お客様のご要望が強ければ、全国どこでもご対応させて頂いておりますので、お気軽にご相談ください。