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株式会社静科

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    耐久試験装置の電動モーターの騒音対策~2分割して釣り下げ移動が可能な防音カバーを製作

    皆さんこんにちは。製造部の大澤です。

    今回は『耐久試験装置用の防音カバー』をご紹介いたします。

    防音カバーの導入背景

    今回ご相談して頂いたのは、とある機械部品メーカー様です。建設機械車両用の動力伝達装置の開発において、ベンチ耐久試験を行う装置の動力源(電動モーター)稼働時の騒音(85dB~95dB)が社内で問題になっているとのことでした。防音材を自作して対応してみたものの解決できず、何か良い手はないかと思っていた矢先、展示会にて弊社の展示ブースを見つけ『一人静シリーズ』に興味を持ってくださったそうです。その後、何度かの打ち合わせと現地調査を重ね、防音カバーの導入に至りました。

    防音カバーの仕様について

    電動モーター用防音カバー(分割前)
    • 一人静タイプD仕様 5面体防音カバー
    • 外寸:W2,000mm×D1,000mm×H1,800mm
    • 内寸:W1,910mm×D900mm×H759.5mm
    • カバー全体を2分割可能
    • 吸排気ファン取り付け 各2か所
    • 配管用開口全てに取り外し可能な蓋を取り付け
    • 釣り下げ用アイボルト取付
    • ボックス下部のL字金具にて地面と固定

    仕様その①:2分割して釣り下げ移動を可能に

    防音カバー分割試験の様子

    配管の取り外しをすることなく、ホイスト(巻き上げ式の機械)で吊って防音カバーを移動できるように、配管用開口を基準に、防音カバーを左右に分割できる仕様にしました。天板まで分ける仕様は初めての試みでしたが、問題なく製作することができました。また、それぞれの天板には吊り下げようにアイボルト(頭部にリングの付いたボルト)を4つずつ取り付けました。自社工場内で試験的にホイストで移動させてみましたが、分割、合体ともにスムーズに行うことができました。

    仕様その②:開口部全てに取っ手付きのカバー(蓋)を取り付け

    対象の機械が、様々な配管を頻繁に脱着するものであったため、配管用開口6カ所とメンテナンス用の大きめの開口2か所設けました。また、開口部を使用しない場合のために、全ての開口に対して取っ手付きのカバーを取り付けました。これらのカバーは最小限のビス留にとどめているため、簡単に取り外しができるようにしました。

    仕様その③:地面と固定するステンレス製のL字金具を取り付け

    ステンレス製のL字金具を4側面に取付け

    通常基礎の上などに防音カバーを設置する際は、アンカー止めにより防音カバーを固定するのですが、今回事例では、工場にて移動式のクランプのようなもので機械を固定するとのことでしたので、ステンレス製のL字金具を4側面に取付けました。防音カバーの固定方法にご要望がある場合は、今回のようにお客様のご意向に合うよう設計していますので、何なりとお申し付けください。

    終わりに

    いかがでしたでしょうか。今回は、電動モーターの騒音に向けた防音カバーのご紹介となりました。防音対策導入にあたり、仕様についてお悩みの場合でも、弊社は、現場状況や騒音対象物に応じて様々ご提案をいたします。具体的でなく些細なご相談でも全く問題ございません。騒音対策や防音工事等のご相談は、お気軽にお問い合わせください。