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株式会社静科

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    プラスチック粉砕機の騒音対策~寸法の異なる複数の機械にもオーダーメイドで対応

    こんにちは、製造部岩崎です。

    本日の記事では、『プラスチック粉砕機用の防音ボックス』をご紹介いたします。

    プラスチック粉砕機の騒音について

    今回お客様よりご相談頂いたのが、棒状のプラスチックを粉砕する際に発生する騒音の対策依頼でした。プラスチック粉砕機は、不要となったプラスチック材を投入口に挿入することで、シュレッダーのように対象の材料を粉々に砕いてくれる機械です。

    粉砕機の中でも特に大きな騒音が発生するのが、固定刃と回転するロータリー刃によって粉砕をしている最中です。粉砕機自体に大きな衝撃が与えられ振動が起きるため、騒音が発生します。粉砕機の種類や粉砕するものの重量や形状などにより音は異ってきますが、大きい時には90~100dBを越えることもあります。

    当然、工場内の労働安全衛生的にも規制対象となる上、作業員の方の健康にも害を及ぼすレベルですので何かしらの対策が必要となってきます。

    防音ボックスにて囲うことで複数の粉砕機を個別に対策

    今回は、寸法の異なる複数の粉砕機を並べて使用しているエリアのご相談で、個別に対象機械を囲うことで騒音対策いたしました。各機械の採寸にも伺わせて頂きましたので、オーダーメイドでの製作が可能となります。防音ボックス仕様は以下のようになります。

    防音ボックスの仕様

    • 粉砕機用床なし5面体防音ボックス
    • 外寸約1.5m×0.8m×2m
    • パネルには中~高音域に有効な「一人静タイプA」を使用
    • 正面全面片扉式
    • 材料投入のために一部に小扉を製作
    • 背面にも機械周りの清掃用に片扉
    内部清掃用の背面扉

    正面扉の上部にある小さな扉(最上部画像参照)が、材料を投入するための開口部になります。材料投入は小扉を開いた状態で行いますが、開口部を最小限とすることで、パネルの吸音効果を高め、音の漏れを低減することができます。

    社内測定にて約20dBの騒音レベル低減を実現

    社内実験ではありますが、90~91dBの騒音源を内部に入れて測定したところ、扉を完全に閉じた状態で72~73dBまで低減することが確認できました。周囲の環境によって最終的な騒音値は変わってきますが、体感では1/2~1/3まで音が下がったように感じました。つい先日の設置となりましたので、まだお客様のお声は聞けておりませんが、情報が入り次第こちらの記事にて更新したいと思います。

    粉砕機は工場内で騒音を発する機械の中でもトップクラスに音量が大きい部類に入ります。労働安全衛生規則でも耳栓やイヤーマフなどの義務化が必要となるレベルですが、それだけでは対策が不十分だったり、コミュニケーションの取りずらさの問題も発生します。防音ボックスの導入は、これらの問題への解決策として最も直接的で効果的な役割を果たします。

    薄型軽量で加工性に優れるのが一人静のメリットで、対応幅の広さを活かした小回りの利く防音対策が提案できたらと思います。まずはお気軽にご相談頂ければ幸いです。