クーリングユニットの騒音対策~作業性を損なわず配管にも対応した5面体の防音カバーで11dBの低減に成功
皆様、こんにちわ。ソリューション事業部の橋本です。最近は少しずつ暖かくなり過ごしやすい気温となっていますが、花粉症の方は苦しい時期でもありますよね。私も長年重度の花粉症にずっと苦しめられていましたが、昨年よりいつも飲んでいる内服薬に加えて。少量のステロイドが含まれた点鼻薬を使用することにより、劇的に症状が改善しております。2月後半より花粉症の症状が出現するため、その時期に合わせて内服薬と点鼻薬の使用を開始するようになってから、花粉の量が多い日でも鼻がムズムズする症状のみで、鼻水やくしゃみ等の出現がほとんどなくなりました。是非、花粉症にお困りの方は一度病院の受診をお勧めします。点鼻薬の処方を希望すれば薬局にて購入が可能です。
さて、本題に入りますが本日は『自動車部品メーカーにてクーリングユニットの防音対策を行った事例』についてお話させていただきます。
重要ポイント①:機械の周辺環境に合わせて柔軟に対応
本件では、高周波音がメインのクーリングユニットに対して防音カバーを設置し、対策を行いました。こちら防音カバーを設置する上で重要なポイントは、機械の周辺環境です。機械によっては配管やホース等囲えない部分もあるため、単純に防音パネル5枚をつなぎ合わせて設置することが難しいケースが多いです。その場合でも弊社では防音パネルの加工を行っているため、干渉する位置を切り欠くことで対策が可能です。本件ではクーリングユニット天面にバルブがあるため、バルブの部分を切り欠くことにより、床以外の5面を囲い最大限に音の減衰を図ることができます。
重要ポイント②:窓や扉を設置し作業性を損なわない設計
次の重要ポイントは現場での作業性です。機械を使用するにあたって作業者の方の作業性を損なわないようお客様へヒアリングを行い、防音カバーを製作いたします。本件のクーリングユニットは温度管理のため温度計や操作ボタン等があり、作業中に温度をすぐ確認できるよう窓を設け、操作ボタンを使用する場合にパネルが外せるように扉も設けることにより、作業性を損なわない対策を行いました。また、窓ですが防音性能のあるポリカーボネートを使用し防音効果も損ねないよう対策しております。
ポイント①➁については、現場調査にて、営業部と製造部でお客様へヒアリングを行い、お客様のご希望に合わせて且つ防音効果がでる対策方法を、ご提案させて頂いております。
騒音測定結果
防音カバー導入前後で騒音測定を行い、効果を検証いたしました。下記のグラフは横軸が周波数(音の高さ)、縦軸はdB数(音の大きさを)を表しており、各周波数の音の大きさが導入前と導入後どちらも記載されております。
本件のクーリングユニットは下記のグラフの様に500Hzから上の高周波の音が60dB以上ありましたが、導入後は一律に低減することができ、50dB前後となりました。等価騒音レベルという騒音測定中の平均dB数は導入前が73dBでしたが、導入後は62dBとなり、11dBの低減となりました。通常10dBの低減は体感ですと半分以下の音に下がったと感じるほどの数値となります。お客様からは、「騒音レベルがかなり下がりほとんど気にならない音になった」と、ご満足いただくことができました。
最後に
いかがでしたでしょうか?本日は『クーリングユニットの施工事例』についてお話させていただきました。防音カバー設置にあたってただ機械を囲うのではなく、機械の周辺環境や作業するお客様の作業性も考慮し、より良い対策方法をご提案させて頂いております。機械等、音を下げたいけど設置できるか不安とお悩みの方がいらっしゃいましたら、騒音相談WEBツール より是非ともお問い合わせいただけますと幸いです。