既存のモーターボックスにパネルを取付けて騒音対策
先日、現地調査を行いに熊本県に伺う機会がありました。九州自体にほとんど来た機会がなかったのですが、1月のわりには比較的温暖で過ごしやすい印象を受けました。夕食の際に名物の馬刺しとからし蓮根を頂きましたが、どちらもとても美味しく感動しました。事前情報により、九州特有のあまい醤油が口に合うか不安でしたが、ショウガでといた醤油が馬刺しとマッチして杞憂に終わりました。またいずれ来る機会を作り、再び食べてみたいと思います。
さて、本日の記事では「モーターBOXの騒音対策」についてご紹介したいと思います。
モーターボックスの騒音
今回ご相談頂いたのは素材メーカー様で、工場内にあるモーターボックスの騒音を低減したいという内容でした。
モーターを取り囲む既存のボックスには簡易的にプラスチックダンボールで騒音の処理を施していたそうですが、防音性能が皆無のため音が筒抜けとなっており、急遽ご相談を頂いたという経緯になります。
モーター音は低音~高音まで幅広い周波数帯で騒音を発するケースが多いので、それに対応できる防音製品で対策することが望ましくなってきます。また、モーターの響きを抑えるために遮音性能だけでなく、吸音性能を備えた防音材も効果的な対策の一つの条件になります。
放熱性能に優れた一人静タイプDにて対策用パネルを製作
モーターという熱を発する機械を取り囲むボックスへの対策ということで、熱籠りを考慮したパネル選定が必要でした。
今回の案件では放熱性に優れ、幅広い周波数域に有効な「一人静タイプD」をパネルに選定いたしました。
モーターボックスは鉄板で出来ていて、反響している可能性も考えられたため、吸音性能も重要となってきますが、タイプDはその点もクリアできる製品になっております。
約4時間程で取付工事が完了
設置は以下のような流れで行いました。
- 既存のボックスのフレームを取り外し、付着した煤などの除去を行う
- フレームからプラダンを剥がし、予め測定していたサイズに製作してあるパネルをビスで固定していく(L字アングルにて固定)
- パネルを装着したフレームを既存ボックスの周囲に取付け
鉄板への穴あけのため、通常のアルミ加工よりも多少時間がかかりましたが、それでも1日で設置を完了することができました。
また、今回は装置が動かないお休みの日ということで騒音測定までは行いませんでしたが、お客様よりご希望があった場合は騒音対策前と後の違いを測定することで、簡易的な報告書を作成することも可能です。
先方では日頃から他部署でもご好評いただいており、同じ場所の別の機械の騒音対策のご相談も同時に頂いております。防音性能だけでなく、加工性の高さによる自由度の高さや耐久性なども評価頂いている要因になります。何かお悩みがあれば一度ご相談頂ければと思います。