送風機ユニット(ブロワー)向け防音カバーで工場内騒音を10dB以上低減
こんにちは、製造部岩崎です。
2024年もはや2週間が過ぎましたが、日が流れるのが本当にあっという間ですね。お正月は家族と箱根ににいきリフレッシュしてきました。今年は例年より暖かく、露天風呂に出るときに寒さのあまり躊躇することもありませんでした。はちみつエッグタルトなるお土産を友人用に買って帰ったのですが、これが非常に好評でした。次回行ったときも同じものを購入し、今度は自分でも食べてみたいと思います。
さて、本日の記事では「送風機ユニット(ブロワー)向け防音カバー」をご紹介いたします。
送風機ユニットの騒音
こちらの案件は電気機器メーカー様工場内の送風機ユニットの騒音対策のご依頼でした。
送風機は空気を圧縮して送り込む機械で、精密機器などに用いられる小型のものから工場用や設備用の大型のものまであり、主に送風や冷却、換気、排気を目的として利用されています。
送風機の騒音にはモーター部分の駆動音や風が送り込まれるときの音などがありますが、防音カバーで囲うことで低減が可能となります。
注意点としては、比較的低い音から高い音までが出る傾向にあり、一般的に使われる吸音材・遮音材では少し対策が難しい点が挙げられます。そのため、幅広い周波数に対応が可能な防音材を選定することが重要となってきます。
低音~高音までの幅広い周波数に対応可能な防音材「一人静」シリーズにて防音カバーを製作
上記の問題への対策として、低い音から高い音までを一律に吸音・遮音可能な防音材である「一人静」シリーズを防音カバーのパネルとして選定いたしました。
防音カバーの仕様は以下のようになります。
- 放熱性防音パネル「一人静タイプD」を使用した5面体防音カバー
- 取付けには既製品のアルミフレームとビスを使用
- 配管、配線通し用の開口
- メンテナンス用の片開き扉を取付け
送風機はその構造上、排熱が伴うことがあるため、パネルには低い音から高い音まで対応可能な「一人静タイプA」と同等の防音性能でありながら、放熱性により優れた「一人静タイプD」を選定いたしました。
設置前と設置後に騒音測定を行ったところ、約10dBの低減が得られ、お客様の感想としても、定められた基準値より下げることができて効果に満足頂けました。また、こちらの数値は周囲の音(他の機械の稼働音)を暗騒音としていたため、実際の低減値(他の機械が止まっている場合の音圧レベル)は更に大きい値になることが予想できます。
設置はドライバー一本で可能なようにキット化されており、約1~2時間にて完了いたしました。今回は弊社の設置部隊が現場に赴き設置を行いましたが、比較的簡単な構造の場合はお客様自身での設置も容易な仕様となっております。その際には、簡単な組立書をお作りすることができますので、ご予算の関係で少しでも経費を削減したい場合にはご検討ください。