工場兼事務所ビルの床振動音対策~縁切りのために音シャットフレームを使用
製造部、岩崎です。
先日行われたワールドカップ、バスケットボール日本代表のフィンランド戦は凄い試合でしたね。10点ビハインドの最終クォーターで大逆転。中学、高校とバスケットボール部に所属していたこともありとても感動したと同時に「スポーツは何が起こるか分からないな」と改めて感じました。この先も強豪との闘いが続きますが、フィンランド戦のような歴史を変える試合を期待したいと思います。
さて、本日の記事では工場兼事務所ビル向け「音シャットフレームを利用した床振動音対策」をご紹介したいと思います。
機械振動音の抑制
今回床振動防止工事を行った企業様は、工場と事務所が同じ建屋に併設されており、下階の機械振動音が、事務所がある上階に伝わってしまっているために対策がしたいとのご相談でした。
振動音は空気伝搬音と違い壁や天井や床を伝っていきますので、対策のためには躯体と仕上げ面の縁を切る「浮き構造」を導入するのが効果的です。また、浮き構造を作ると同時に吸音材を間に敷き詰めることで、空気伝搬音も同時に軽減することができます。
音シャットフレームを使った浮き床施工
躯体と仕上げ面の縁を切る浮き構造を作るのに便利なのが今回ご紹介する「音シャットフレーム」を使った施工方法です。
仕上げ材を直接躯体構造に固定する従来の工法とは違い浮き構造になるように設計されており、上部と下部のビスを離して固定するので、振動の伝搬を大きく抑制することができます。また、上部と下部のフレームを繋ぐ合成ゴムが音の共振を防止し、打ち込んだビスによる振動の伝達も断つことができる非常に優れた工法となっております。
フレーム設置によって生まれる空気層に吸音材を充填することで、振動だけでなく防音効果も望むことができます。
施工の流れ
細かい点は省略しますが、施工の流れは以下のようになります
- 音シャットフレームを等間隔に並べ下地に固定
- ホワイトウールやグラスウールなどの吸音材を隙間に充填
- 共振防止のために合板を数ミリ離した状態で音シャットフレームへビス固定
- 遮音シートを敷き、その上にフローリングなどの表面材を調整して完成
こちらおおまかな説明になりますが、詳細な施工方法については、下記の過去記事や商品ページの施工要領書をご参照ください。
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関連ページ(商品ページ):簡単施工で振動低減「一人静 音シャットフレーム」
レベル調整の要不要や対応面積によって大きく前後しますが、上記の施工のみであればおよそ1~2日で設置が可能です。
振動音は床や天井内部への対策が必要となることが多く、空気伝搬音と比較すると後からの対応が難しい範囲です。工事も事前に計画的に行えればベストですが、そうでない場合は今回のような対策をとる事も可能ですので、なにはともあれ、まずはお気軽にご相談頂ければと思います。