マンション屋上室外機の騒音対策~音の回折を注視した庇有り防音壁を製作
みなさんこんにちは、製造部の横山です。
youtube等を用いて、新しい知識を取り入れることが、最近多いのですが、新しい知識に関連した様々な動画を視聴し、その時点では、知識をインプットした気になっているのですが、それらを活かす為のアウトプット方法は頭では分かっているのに行動に移すことが何より難しく、自分に負けないように頑張りたいなと思います。
余談はここまでにして。今回は「マンション屋上室外機用防音壁」をご紹介したいと思います。
より効果的な様々な施工方法をご提案
今回ご相談頂いた内容ですが、マンションの屋上に設置している室外機が、複数稼働した際に、隣の敷地のマンションの方からクレームを定期的に頂くということで、防音対策を施したいと、弊社にお問い合わせを頂きました。
製作に辺り、現場確認をさせて頂けることになり、騒音源である室外機周りと敷地境界線で騒音測定をまず行いました。室外機周りでは、85dB前後と大きな数値になりましたが、境界線側では騒音源と高さが大きく変わってしまったこともあり、60dB前後という数値になりました。
騒音測定後、お客様と現場にて防音壁の仕様等のすり合わせを行いました。現場確認を行う前は、既存フェンス部分に防音パネルを取り付ける方向で話を進めていたのですが、実際に現場を確認すると、既存フェンスに取り付けた場合、騒音源から距離が3mほど離れていることで、防音効果が得難い点や、フェンスを超える大きさの防音パネルを取り付けることで、安全上や日照上厳しいのでは、という懸念点が浮上しました。
対策案として、室外機を取り付けている設備架台を活用して鉄骨下地を組み、パネルを取り付ける方法を提案させて頂きました。設備架台を活用すると、室外機近くに防音パネルを設置することが可能となり、防音壁の高さを制限ぎりぎりまでにしても、日光を遮ることのなく、防音壁を設置することが可能でした。
仕様①:低音域の回折を庇にて対策
本案件の特徴的な仕様として、騒音源に対して、防音壁を1.5倍程度の高さとすることと、庇を設けることで、音の回折を対策しております。音は壁のような障害物にぶつかると、反射、透過、回り込みが発生します。この音が回り込むことを「音の回折」と言います。回折への対策は、障害物を騒音源より高くすること、又は大きくすることや、回折により回り込む音を庇等にて、更に反射を行うことで対策を行います。
お客様にて施工を行う場合はパネルへ加工対応を行い納品致します
弊社よりご提案させて頂いた上記の仕様で、お客様にご納得頂きましたので、製作を進めていきました。今回の防音壁の仕様や製作期間は下記となっております。
防音壁仕様
- 全体サイズ:幅4.0mx高さ3.3m
- 製作期間:2~3週間
- 他仕様:パネル取付用羽加工+通し穴加工
今回は「マンション屋上室外機用防音壁」をご紹介させていただきました。防音対策導入にあたり、どのような仕様にするか迷われている場合でも、弊社は、現場状況や騒音対象物に応じてご提案をいたします。騒音対策・防音工事等のご相談はなんでもご気軽にお問い合わせください。