樹脂材切断機の騒音対策~使用頻度により仕様変更可能な点検扉付きの5面体防音カバーを製作
みなさんこんにちは、製造部の横山です。
最近、妹の子供が生まれたことで伯父になってしまいました。直接呼ばれるのは先になるとは思うのですが、実際その時に呼ばれるとむず痒さを体感しそうです。私は、まだまだそのようなめでたい話はないので、両親に対して少し申し訳無さがあったのですが、少しだけ荷が降りた感覚があります。
余談はここまでにして。今回は「樹脂材切断機用防音カバー」をご紹介したいと思います。
現場確認後にその場で効果的な対策2パターンをご提案
今回ご相談を頂いた内容ですが、お客さまの工場にて設置されている樹脂材切断機稼働の際、会社内で定められている騒音基準値付近を前後する為、基準値以下に下げる事と、作業員の労働環境改善の為に、どのような防音対策を行うべきなのかと、弊社にお問い合わせを頂きました。
防音対策に辺り、まずは現場確認をさせて頂き、騒音源である、樹脂材切断機付近の騒音測定を行いました。測定を行うことで、切断機のどの部分から音が発生しているのか、発生している箇所のどこが主な騒音源になっているのかを探すことができます。
騒音測定後、お客様と現場にて防音カバーの仕様等すり合わせを行いました。今回は現場を確認して、下記の2パターンの防音対策をその場で提案させて頂きました。
- 騒音源を局所的に覆う形の『防音カバー』
- 切断機を大きく囲う形となる『移動式防音パネル』
どちらの案も、どのような防音カバーを作ることになるのか、簡単な手書きパース図も合わせて、イメージの共有を行いながら協議を行いました。
本案件では、お客様の予算感や、労働環境を今の状態から変えたくないというご要望から、1つ目の案が採用されました。使用したパネルは「一人静タイプA」を選定し、5面体の防音カバーを製作致しました。
関連ページ:一人静タイプA
使用頻度により仕様変更可能な点検用扉を設置
本案件の特徴的な仕様の1つとして、切断箇所付近に端材が発生する為、点検や掃除を行うために点検扉を設けました。
切断機は通年同じ頻度で稼働させないという点と、使用する樹脂材毎に、端材の発生率が変わるという2点から、『パチン錠と蝶番』にて開閉が容易な点検扉と、『ビス留め』にて密封率の高い点検扉の2つをご用意致しました。
1つ目の『パチン錠と蝶番』仕様では、開閉が容易になり、点検や掃除行う際はスムーズに行うことが出来る仕様となっています。デメリットとしては、隙間が発生する為防音性能が少し落ちてしまいます。
2つ目の『ビス留め』仕様では、枠材や発泡ゴム材を用いて、隙間を極力無くし、密封率の高い仕様となっています。デメリットとしては、ビス留めの為、取り外しを行う際は少し手間がかかってしまいます。
お客様にて組み立て可能な簡単な仕様
上記の弊社よりご提案させて頂いた仕様で、お客様に納得をして頂きましたので、製作を進めていきました。今回の防音カバーの仕様や製作期間は下記となっております。
防音カバーの仕様
- 全体サイズ:幅0.8mx奥行き0.7mx高さ0.6m
- 製作期間:2~3週間
本案件は、製作後に弊社工場にて一度組み立てを行い、厳密な品質の確認後、解体しパネル化して配送を行い、お客様にて組み立て設置を行って頂きました。
弊社の防音カバーの組み立て設置は、プラスドライバーさえあれば可能な仕様となっており、お客様毎に、写真付きの簡易的な組立手順書を制作しますので、迷うことなく組み立てができるようになっております。
今回は「樹脂材切断機用防音カバー」をご紹介させていただきました。防音対策導入にあたり、どのような仕様にするか迷われている場合でも、弊社は、現場状況や騒音対象物に応じてご提案をいたします。騒音対策・防音工事等のご相談は、なんでもご気軽にお問い合わせください。