屋上の排気ファン騒音対策~軽量・薄型パネル使用の防音壁設置は重機不要
皆さんこんにちは。ソリューション事業部のIです。今回は工場の屋上に設置してある排気ファンの騒音対策について、ご紹介させていただきます。
屋外の防音壁にも使用可能な防音パネル
ある企業様から、工場近隣住宅などへのご配慮ということで排気ファンの騒音対策のご相談いただきました。排気ファンは工場の屋上に設置してあり、騒音を遮る大きな建物などが無いため、比較的遠くまで音が通ってしまう状況でした。屋上は機械や架台などが入り組んでおり排気ファン自体を囲うことが難しかったため、防音壁の設置が検討されました。
弊社の防音パネルは遮音効果があるだけでなく吸音効果がございます。騒音源に吸音面を向けて防音壁を立てることで騒音レベルの低減が可能です。また弊社パネルは吸音層が発泡樹脂とハニカム材で構成されており、グラスウールなどと違い湿気に強いため屋外でも使用可能となります。また、遮音面はアルミ板にポリエステルの焼付塗装が施されているため、紫外線による劣化や風雨による錆・腐食を防ぐことが出来ます。
実際に弊社工場の屋外で15年程度曝露実験しているパネルがございますが、紫外線や風雨による錆や腐食などはなく、性能の著しい低下などはございません。ただ、多少ポリエステルの焼付塗装面に黄ばみは見られます。また、弊社パネルはアルミ素材で構成されているため、薄型かつ軽量です。
今回は設置箇所が屋上だったのですが、通常重機を使用して運んだり足場を組んで施工をしたりしなければいけない所、薄型・軽量のパネルですので重機を使うことなく運搬や施工を行いました。重機を使用することでコストの上昇や施工日程の長期化が懸念されますが、弊社のパネルを使用することでそれらの懸念点を回避できる可能性もございます。今回の防音壁は、幅8000㎜×高さ3000㎜ほどの大きさでしたが、3日程度で完成することが出来ました。
施工後の騒音測定
今回は近隣住宅へのご配慮ということで騒音対策のご依頼を頂き、施工前後で騒音レベルの測定と周波数分析を行いました。また体感上の騒音の聞こえ方なども報告書にまとめ提出させていただきました。
対策後の測定結果は、市が定めている騒音レベルの規制値を下回っておりました。防音壁の前や、敷地境界線など複数個所で測定を行いましたが、すべての箇所で騒音レベルの低減が確認できました。
今回とは違う現場ですが、対象の騒音源を対策することで、今まで目立っていなかった騒音が判明することもございましたので、その際は周波数分析を行い適切な対策をご提案させていただいております。また弊社では、国家資格を持った環境計量士による測定を行うことが出来ますので、ご希望の場合は是非一度ご相談くださいませ。
最近は近隣住民へのご配慮で対策を行う企業様が増えております。ご指摘を頂く前にあらかじめ対策を行うことでトラブルを防ぐことにもつながります。工場周囲に漏れ出る騒音が気になっている方や、騒音が発生している職場の環境改善など、対策の動機は様々あると思います。
弊社ではご相談を受けてからご提案や概算の御見積り、パネルや吸音材の販売、加工、施工まで行うことが出来ます。騒音問題や防音対策についてお困り方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度お問い合わせください。