高圧ターボブロワ防音ボックス~煙突型サイレンサーでモーター部分の発熱対策
こんにちは、製造部Iです。
先日、地元厚木の「サンクトガーレン」という地ビール工房が駅前にバーをオープンしたそうです。20種類ものビールを堪能できるのが売りらしく非常に興味があるのですが、オープン日からずっと盛況でいつも人が並んでおり、未だに入れておりません。落ち着くのを待つか頑張って並ぶか迷うところですが、これだけ人が集まるのであれば並ぶ価値はありそうですね。
さて、本日は過去に納品させて頂いた案件の「高圧ターボブロワ用防音ボックス」についてご紹介をしたいと思います。
高圧ターボブロワとは
高圧ターボブロワとは航空機などに用いられるターボファン技術を応用した新世代のブロワで、大容量の流体を取り扱うのに適しています。用途については燃焼関係、液体の撹拌、空気輸送、加熱、冷却、集じんなど様々です。
従来のルーツブロワに比べ単段羽根車式で高風圧域まで性能が出せますが、性能が高い分騒音値が高いブロワとなるため、据え付け場所の騒音規制値には注意する必要があります。
工場屋外のターボブロワ用防音ボックス
今回防音ボックスの設置を行ったのは、穀物・食品生産に関わる工場の屋外にあるターボブロワです。仕様については以下のようになります。
- パネルには一人静タイプAに石膏ボードを内蔵し遮音性能を向上した「タイプAプレミア」を使用
- サイズは1m×2m×1.5m程
- 天井部分はモーターの熱気を逃がすために煙突使用(サイレンサー機能付き)
- メンテナンスのためドライバー1本で組立て解体が可能な形状
特に目立つのが天井に取付けた煙突型のサイレンサーです。モーターの発熱対策のために設けられたものですが、ボックス内部とサイレンサー自身の吸音性能が非常に高いので、空気を逃がしつつも音は逃さない仕様になっております。
また、こちらのブロワは屋外に設置されたものですが、今回パネルに選定した一人静シリーズは耐候性のある吸音・遮音パネルですので、長期で屋外使用しても性能の劣化が起きることはほぼありません。
また、パネル自体はメンテナンスの必要がありませんので一度設置してしまえばグラスウールのように取り替える必要もなく、ランニングコストの面でも優れた製品となっております。
防音性能についてですが、社内で仮組みした際に測定したところ85~90dBの音が15~20dB低減することができました。設置現場は屋外で暗騒音が高い(その他の機械が発する音がある)ため、静かな工場内ほど高い減衰値にはなりませんが、機械単体の音で考えると体感で1/3~1/4くらいの下がりですので防音効果は非常に効果的と言えます。
工場の中にはブロワ以外にも、モーター、発電機、室外機、ポンプなど、様々な騒音源が存在します。一つ一つの機械ごとに音の特性(周波数帯など)や形状が異なり、効果的な対策方法も変わってきます。静科では機械の種類やサイズに応じた最適な消音方法をご提案することができますので、まずはお気軽にお電話やお問い合わせフォームにてご相談ください。