プレス機の騒音対策@静岡県~騒音源可視化カメラで工場外への音抜け箇所を特定
こんにちは。ソリューション事業部のIです。最近急に寒くなったので、早速毛布と羽毛布団を出しました。寒さが本当に苦手なので、これから冬本番になるのが億劫です。寒すぎて布団から出られないなんて事がないように、すでに電気ストーブも準備しております。皆さんが行なっている、効果的な自宅での寒さ対策があれば教えていただきたいです。
余談はここまでにして、今回は一般的な測定器だけでなく、騒音源可視化カメラを用いた騒音測定についてご紹介します。
音はどこから漏れているのか
今回騒音測定にお伺いしたのは、静岡県浜松市にある、とある自動車部品製造工場でした。近隣への配慮のためということでご相談をいただきました。日中の敷地境界線での騒音レベルが、55dB以下を目標として対策を進めていく予定です。
工場内では、株式会社アマダプレスシステム社製の幅4m×奥行6m×高さ2mほどのプレス機が稼働していました。プレスの瞬間にかなり大きな音が出ており、工場内に音が響き渡っていました。その音が工場の屋根から抜けているのか、もしくは、壁から抜けているのかで対策方法が変わってきます。
測定器ですと、騒音レベル(音の大きさ)と周波数帯(音の高さや低さ)を測ることが出来るのですが、音源の特定までは出来ません。そこで、音源の特定を可能とするのが『騒音源可視化カメラ』です。音の特質や周囲の環境により、特定に至らないこともありますが、今回は音がどこから工場外に漏れているのかを特定することができました。敷地境界線で工場に向かって可視化カメラを向けたところ、天井ではなく、壁側から音が抜けていることが分かりました。
この結果によって、壁に対策をすれば有効であるということが分かり、対策まで最短で進むことができます。
騒音源可視化カメラの優れた点
人の聴覚や測定器だけでは簡単に分からないことが、技術の向上によって簡単に分かるようになりました。日本の技術力に驚くばかりです。
この可視化カメラは、自動車の製造過程時の異音検査にも使われているということで、非常に精度の高いカメラです。またその場で音のビジュアル化が出来るだけでなく、録画をして後で分析することも可能という、優れた点があります。測定中、画面上ではサーモグラフィーのように騒音源が赤くなり、音は放射状に広がっていくため、段々と青色になっていきます。結果の見易さと録画が出来ることによる分析のし易さが、この可視化カメラの最も優れた点だと言えます。
可視化カメラを使用して騒音対策をしている企業は、恐らく弊社だけだと思います。有償にはなりますが、貸出パネルと騒音測定を併せることで、具体的な対策方法を提案できるようになります。
騒音源が分からない、対策方法を提案してほしい、などのご要望ございましたら、ぜひ一度ご相談ください。