粉砕機の騒音対策~移動式の4面体防音カバーを製作&騒音源可視化カメラにて効果検証
みなさんこんにちは、製造部のYです。最近また暖かくなってきて、そろそろ扇風機を出すか悩んでいます。今ぐらいの気温が好きなのですが、このままどんどん暖かくなって夏に近づいていく気もします。余談はここまでにして。今回は「粉砕機用防音カバー」をご紹介したいと思います。
要望に対しての新たな問題点にも気付き対応
今回ご相談を頂いた内容は、工場内のコンベアに付随している粉砕機の防音対策を施したいということで弊社にお問い合わせを頂きました。粉砕機は粉砕する素材で音の周波数が変わるのですが、本案件は金属類の破砕とのことでしたので、発生する音は主に高周波音が中心になる為、防音パネル「一人静タイプA」を用いて4面体の防音カバーをご提案・製作させていただきました。
今回ご採用して頂きました「一人静タイプA」は高音域の吸音・遮音性能に優れておりますので、金属類破砕音に適切ということでパネルの選定を致しました。作製にあたりお客様より破砕機稼働時に防音カバーを設置して、停止時はメンテナンスを行う為移動させたいと要望を頂きました。
今回は移動を可能とさせる為、キャスターをパネル下に取り付けさせていただきました。キャスターを取り付けることにより移動は可能になりましたが下部に隙間ができてしまい、その部分から音が廻り込んで聞こえてきてしまいます。そこで下部のキャスターが付いていない隙間箇所に遮音シートを取り付けるご提案をさせていただきました。遮音シートを取り付けることにより音を内側で反射させ防音カバーで吸音させることができます。
騒音源可視化カメラによる変化の見え方
製品の出荷前性能検査で今回は「騒音源可視化カメラ」を用いての確認を致しました。可視化の設定を1000Hzで行い、外でエアーを噴出させた状態と完成した製品を用いた状態で比較を行いました。対策をしてない状態だと手元のエアーを中心に1000Hzの音が周囲に広がっていることが見て取れ、左下のグラフからは全体的な音域で60~80dBの音の強さが出ていることが分かります。
製品を使用した状態を見ると、1000Hzの高音域の音の色がついてない状態となりました、1000Hz帯の音が防音され騒音レベルが下がったことが目に見え、左下のグラフからは全体的に10~20dB程度下がっていることが見て取れます。左下のグラフからは全体的に10~20dB程度下がっていました。このように目で見て音源の特定や性能の変化が可能な騒音源可視化カメラを用いて、対策案をご提案させて頂くサービスも始めました。詳しくは下記ブログを御覧ください。
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今回は粉砕機用防音カバーをご紹介させていただきました。弊社はどのような仕様にしようか迷っている場合にも、現場状況や騒音対象物に合わせたご提案をさせていただきたく思っております。騒音対策のご相談はなんでもご気軽にお問い合わせください。