納品済みのポンプ用防音ボックスを追加工~天板と左右パネルを取り外し式に
こんにちは、製造部のIです。
先週末は関東でも大雪の予報が出ましたが、毎度のことながら厚木ではシトシトと雨が降っておりました。ただ丹沢方面にある山の頂上は少し積もったようで、雪景色が映えてとても綺麗です。ここ数日は寒さも多少緩和されてきており、いっそこのまま春が来てほしいと思う次第です。
さて、本日の記事では既存のポンプ用防音ボックスの追加工案件についてご紹介したいと思います。
既存の防音ボックスに機能を追加して拡張
今回ご依頼があったのは、過去に納品させて頂いたポンプ用防音ボックスの追加工についてでした。依頼内容としては、ボックスの左右及び天板パネルを取り外し式に変更する、というものです。制作した当初は必要なかった機能らしいのですが、後ほど事情が変わり、今回の依頼に至りました。
実際の加工の様子
タッピングビスをインサートに変更
まずはパネルを取り外せるようにするため、既存のタッピングビスをインサートに変える作業を行いました。
タッピングビスでもパネルをつけ外しすることは可能ですが、繰り返し行うことで穴が広がってしまうため、長期間の使用には向きません。一方、インサートであれば繰り返しネジをつけ外ししても破損する恐れが少ないため、長期間の使用でも安心です。
ビスを丸ビスから蝶ビスに変更
蝶ビスとは頭部が蝶形のビスで、ドライバーなどの工具を使わずに手で締めたり緩めたりすることができるものです。樹脂のつまみネジよりも強度が高く、環境や状況によっては蝶ボルトを選ぶほうが良い場合もあります。
静科の防音ボックスは基本的にはパネルとパネル同士を繋ぐ枠材を丸ビスとドライバーで固定することで組み上げます。しかし、一部パネルを取り外すことが前提となる場合などは、ドライバーで外すのが煩わしいという意見もございますので、その際にはこの蝶ビスを使うことを推奨しております。
パネル持ち上げ用に取手を取り付け
今回ボックスに使用しているパネルは一人静タイプLです。通常のタイプAよりも厚み、重さを増やすことで遮音性、吸音性に優れたパネルになります。
側面パネルはそのまま持ち上げることができなくもないですが、天板を持ち上げるとなるとサイズや重さ的にこのままでは少し不便です。
今回は利便性を考え、取り外しを行う側面と天板パネルの表面に取手を取り付けさせて頂きました。通常、取手をパネルにそのまま取付けしても問題ないのですが、今回はパネルの重みを考えた上、念の為にフラットバーで強度を増してから取付けを行いました。
今回の加工により、防音ボックスの性能を落とすことなく、取り外し式に変更することができました。グラスウールなどの従来の防音材と比較しても、弊社のパネルは加工性・防音性能共に優れており、融通が利きやすいのが特徴です。
今回はポンプ用防音カバーの加工についてですが、最近は粉砕機やコンプレッサーなど、様々な音のお悩みでご相談を受けることが多くなっています。騒音はなんとかしたいが何から始めたらいいか分からない、といったケースでも大丈夫ですので是非静科にご相談下さい。