レストランの排気ダクトの騒音対策~周囲と同じ騒音値にまで低減
こんにちは!ソリューション事業部の登川です!
今回はレストランのダクトから発生する騒音を対策した事例をご紹介させていただきます。
レストランのダクト騒音対策
現場にあるダクトは設置しているすぐ隣が宿泊施設になっているため、常時稼働する排気音が問題となっておりました。
レストランのため油性を持った排気になりますので、随時メンテナンスが必要になりますが、設置個所が非常に狭いため頻繁にメンテナンスをすることが困難な状況です。
騒音源は風を切るような音で、騒音測定をしてみると500㎐周辺の中高周波でしたので、今回のパネルは「一人静タイプA」を選定しました。
弊社で排気ダクトの対策を行う場合、通常は排気口の先にダクト形状のサイレンサーの取り付けで防音対策を行っておりますが、今回は油による汚れを軽減させるために、既存ダクト周辺を防音パネルで囲う対策をとりました。
汚れの軽減だけではなく、ダクトの外側に設置しているのでパネルとパネルをつなげるビスを外すことで点検が可能となります。
防音パネルが油で汚れてしまう場合は、吸音パネルの内側にメッシュ素材の油とりを取り付けると有効です。強度の問題で、ダクト自体にパネルを取り付けることはできなかったので、コンクリートの壁に支えを取り付けてパネルを固定しました。
約10㏈の低減で周囲の音と同程度に
設置前は約75dbでしたが、設置後は65dbに低減できました。夜間の周囲環境でも65db(車交通量が多いため)のため、周辺環境とほぼ同じくらいの音量に低減させることができました。
ダクト対策はサイレンサーが主な対策方法ですが、弊社の場合、防音パネルを用いながらサイレンサー以外の防音対策も可能でございます。
排気音対策が難しいのが、排気とともに出される油や薬品、風です。油や薬品は排気音対策で使用する吸音材を劣化させる可能性があり、風量が多い場合は吸音材がつぶされる可能性があります。
特に多くのダクト騒音対策で使用されるサイレンサーの場合、最初は使用ができていても、状況によっては劣化してしまうケースもあります。劣化した状態の吸音材では音を低減させることが難しいので取り換える必要がございます。
吸音材を使用せず、サイレンサーの径を変えることで、特定の周波数を低減させる方法もありますので、使用状況を確認しながらのサイレンサー選定が必要です。
ダクト排気音の防音対策は勿論、低周波でのお悩みの方もお気軽にご相談くださいませ!