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株式会社静科

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    雨音と屋根の種類の関係性~質量と厚さが重要

    こんにちは、製造部のIです。

    週末は晴れ間も見えましたが、相変わらず雨が降る日が続いております。九州の南部ではようやく梅雨明けの宣言が出されたそうですが、なんと平年より2週間も遅いそうです。気温がそこまで高くならなかったのが唯一の救いでしたが、部屋干しした生乾きの洗濯物と早く別れを告げたい気持ちもあります。

    さて、これだけ雨も続いておりますので、本日の記事では雨と騒音の関係性が顕著に現れる「屋根」についてお話したいと思います。

    雨音と屋根

    雨が屋根に叩きつけられた時、音が建物内に響きます。昼間は気にならないことがほとんどですが、夜になって周りが静かになると気になってくることもあるかと思います。

    金属製の屋根は音が大きい、とよく言われますが、大きな要因として「厚さ」が挙げられます。屋根材としてよく利用されている金属は思っているよりも薄い場合があります。壁が薄いと、当然ながら、大雨時に雨粒が屋根に当たった時にかなりの音が鳴り響きます。また、金属は他の素材に比べて音が反響しやすい、というのも理由の一つとして考えられます。

    屋根の種類による雨音の変化

    雨音の響き方は屋根の材質によって変化します。

    瓦・スレート

    例えば、屋根材が瓦やスレートであれば、雨音が気になることはほぼないでしょう。

    瓦はすぐれた遮音性能を有する素材です。とある素材の遮音性を図る数値として「透過損失」というものがありますが、この透過損失が大きいほど音を遮る力が強いと言えます(※1)。

    そしてこの透過損失は、物体の質量、すなわち重さが重いほど高くなる性質があります。一般的な日本瓦は粘土を焼いて作られており、金属と比べて非常に重いので雨を遮る力が強いのです。

    ※1:透過損失については過去記事「防音材購入時の目安~透過損失グラフの見方」にて詳細にご説明しております

    スレートとは、セメントと繊維材料を混ぜ合わせた平板状の屋根材のことをいいます。スレートには大きく分けて化粧スレートと天然スレートがありますが、大半のスレート屋根は化粧スレートです。薄型軽量のため運搬がしやすく、施工費が安く済むのが特徴です。化粧スレートは金属に比べて厚みがあり、施工時に素材を重ね合わせて設置するため、陶器瓦に次いで透過損失が高いとされています。

    亜鉛鉄板(トタン)

    一方、金属系やトタン屋根など薄い鋼板の屋根の場合、雨音による騒音から逃げるのは難しいでしょう。

    先程申し上げたように、屋根材の薄さは雨音が響く大きな要因の一つです。昔ながらのトタン屋根は薄く軽く、雨が当たるとまるで太鼓やシンバルのように振動が発生し、音が響きます。トタンは素材そのものの透過損失も低いため、音そのものが貫通しやすいという要素もあります。

    現在ではトタンに代わるものとして、ガルバリウム鋼板と呼ばれる素材が多く出回っており、その特性に合わせた屋根構造が普及しています。

    ガルバリウム鋼板

    ガルバリウムとはアルミ/亜鉛/シリコンの3つを組み合わせた合金のことです。このガルバリウムでメッキした鉄(鋼板)のことをガルバリウム鋼板といいます。

    軽量ながらに丈夫で、金属でありながら錆びにくく安価という特長があります。

    ガルバリウム鋼板で屋根の施工を行う際には、下地を構築してその上に施工する方法が一般的になっております。このような工法が用いられることが多いため、旧来のトタン1枚で用いられてきた屋根構造に比べて遮音性能が大幅に改善しています。

    雨と防音材

    以上、屋根を雨の関係についてお話して参りましたが、雨に関連して、屋外でも使用可能な防音材「一人静シリーズ」について少しご紹介させて頂きます。

    通常、グラスウールなどの吸音材は屋外で使用すると劣化が急激に進むため、屋内での使用を推奨しております。しかし、静科の一人静シリーズはパネル全体が特殊コーティングされたアルミで覆われており、風雨のある屋外で使用しても劣化がほぼ進みません。

    社内の暴露試験でも10年以上の形状・性能・外観の維持を確認しております。防音材の取替工事が不要になるためメンテナンス費用がかからないというメリットがあります。

    また、過去記事「室外機の騒音対策@東京都~屋根状の吸音パネルで15㏈低減」のように、パネルを屋根状に加工して室外機を囲うことも可能です。お客様のご要望に応じて、様々な形状、工法で設置ができる「汎用性」も大きなメリットの一つです。

    雨にも強い防音材「一人静」。ご興味があればお気軽にお問い合わせフォームやお電話にてご連絡ください。