吸音材のご質問~音環境のつくり方
「吸音材のご質問~材料選定・ご自身での対策方法」の続きです。
今回は音響系での環境づくりでどのように吸音材が使用するかを掲載させていただきます。こちらもオーディオやホームシアター環境を築く上で必要ですので、知っておくと便利です。
建築構造が頑丈になっている昨今、断熱性の高まりとともに建物の遮音性も高くなってきております。つまり、室内で音量を上げても音漏れしにくい環境になりつつあります。しかし、反面音の逃げ場がなくなり室内での反響音が大きくなっていきます。オーディオですと適度な響きで最高の音をもたらすとも言われますが、本来の音を聴く上では余分な音も含まれてしまいます。その上で、音の響きを軽減させる吸音材が重要になっていきます。
人によって音の響き方は様々ですが、実は数値に表すことができます。写真は、6畳の部屋を想定し天井に、「SHIZUKA Stillness Panel」を設置する場合のシミュレーションになります。室内が反響状態(超ライブ環境)の状態でも、天井1面(約12㎡)に設置することで音がデッドの状態(高級ホテル並み)になることがわかります。
実際は部屋の状態(材質、梁の出方等)で反響音は変わりますが、このシミュレーションにより一般的な音響空間を実現できます。室内にモノ(机、椅子等)があると反響の原因になりますので、まずは吸音をしっかりしてから調整をすることで環境づくりのムダが出ません。
なお、オーディオを聴く場合は比較的響きがあり、ホームシアターでは比較的デッドに近いほうが理想的です。レコーディングや発声練習も余計な響きがない方が理想的のようです。
静科では計量士による室内環境の反響状態を確認し、吸音材の設置をご提案させていただきます。また、「SHIZUKA Stillness Panel」も音環境づくりに有効ですので、是非ご相談くださいませ。