メンテナンス レジリエンスアジア2019レポート@タイ・バンコクBITEC
コープンカップ、ソリューション事業部です。
先日タイのバンコクで開催の「メンテナンス&レジリエンス アジア2019」に出展を致しました。日本で毎年開催のメンテナンス&レジリエンスがタイ政府との共同開催で実現を致しました。
静科では初めての海外展示会(音響では2013年にアメリカで出展経験がありますが)になりますので、今回はこの5日間に体験したことをレポートさせていただきます。
会場周辺は国際都市らしい様々なサービスが充実
会場はスワンナプーナ空港(タイ・バンコクの主要空港)から車で約1時間ぐらいのところにある、バンコク国際貿易展示場(BITEC~Bangkok International Trade and Exhibition Centre) です。近くにはバンナー駅がありますが、周辺環境のイメージとしては千葉の幕張メッセのような感じです。
会場は幕張メッセ同様広く、設備も整っておりました。特に、セブンイレブンやローソン、スターバックスが出店しているので、困ることはありません。また、一番悩ましい昼食に関してはフードコートが設置してあるので、お昼時でも席が空いておりスムーズに食べられます。
大よそ300円程度でランチが取れm非常に経済的です。現金払いがメインの日本では驚きですが、このフードコートでは事前に100バーツ(1バーツ=約3.4円程度)を入金したデポジットカードを使用します。また、フードコートには10店舗ほど出店をしていますが、あらゆる人種・宗教に対応している感じで、国際都市バンコクの片鱗が伺えます。
タイ人メインの食事もあれば、ムスリム向けのハラル食、欧米人向けのバーガーやドーナッツ、女性向けのフルーツ店、そしてまさかの寿司(他のランチが60バーツほどですが、寿司は160バーツと一番高額でした)が販売されておりました。
そして何ともほほえましいのが、地下にはマッサージ店(足つぼ)、電機屋も出展しており、日本の会場よりも快適なつくりでした(残念ながらマッサージは受けておりません)。
実は、タイに持っていった展示会で使用する日本製のラジカセが壊れてしまいました(スイッチを押しても電源がつかない現象)。この電機屋のおかげでラジカセが購入でき(しかも日本より安い)、何とか防音対策のデモンストレーションを成功させることができました。
展示会場にマッサージや電機屋などいらないだろ、と思っていた時期もありましたが、現地の企業や団体であれば問題ないですが、遠路から通う出展者にとってみれば、現地で簡単に調達できれば非常に展示が楽になり、不意のリスクも軽減します。展示会1つをとっても、私自身が日本という安全地帯にいたことを考えさせられました。
宿泊先や周辺の飲食店やコンビニ事情など
会場から約10分程度のあるBrightonHotel(ブライトンホテル)に宿泊をしました。一人5,000円という激安の価格設定ながら、ジム、プール(すべて有料)、レストランも完備してあり、会場同様こちらも快適でした。ただし、バスタブがないのでシャワーのみになりますのでご注意を。朝食は一人180バーツ(約550円)でブッフェが食べられます。
メインはタイ料理ですが、日替わりのチャーハンやパッタイ(タイ焼きそば)は飽きのこない味つけになっております。おすすめは目の前で焼いてくれる卵料理です。日本のホテルでつくる卵料理は事前に調整された卵黄を使用するケースが多いのですが、生の卵を割って半熟や完焼き、スクランブルエッグをつくってくれます。卵好きの私は毎日半熟の目玉焼きを2枚注文し食べていました。会場へのシャトルバスも無料で出ているので、出張で荷物が多い場合や、雨の場合は便利です。
ホテル周囲はいわゆるレストランは皆無なのでご注意ください。地元の人が食べる食堂がメインです。メニューが英語表記もしくは漢字の場合、写真付きはまだ食事内容がわかりやすいですが、タイ語で書かれている場合もあるので、タイ語に慣れていない方はご注意ください。
また、店によってはお酒を出さない店もあります(たぶん仏教の影響?)。お酒はほぼビールばかりですが、昔から言われているぬるいビールではなく、冷蔵庫で冷やしたキンキンのビールが飲めます。2人で飲み食いしても600バーツ(約2400円程度)ですが、クレジットカードが使えないお店が殆どなので現金は必須です。
また、セブンイレブンが近くにあるので、1人の場合や不安がある場合はそちらで購入してもいいかもしれません。日本でもちらほら目にする食品やお菓子が販売されていますが、若干タイ人向けの味付けなので普段知っている食べ物でも楽しめます。
また、タイの法律では17~24時までしかアルコールの販売が許可されていないそうなので、部屋でお酒が飲みたい方は時間に注意してください。支払いに関しては、セブンイレブンでは300バーツ以上であればクレジットカードが使用できます。
今回は10月の訪問のため、灼熱の暑さを避けることが出来ラッキーでしたが、タイではお水の所持が必須です。大体500mlで7~100バーツで販売しているので、水が切れたら購入することをお勧めいたします。
意欲的・バイタリティーのある企業を中心としたモチベーションの高い展示会
さて、ここまで長々と体験記を書いてきましたが、いよいよ本題の展示会をレポートさせていただきます。
出展社は約50社ほどで、日本だけでなくタイ、中国企業も出展しておりました。出展社数だけで見れば日本の展示会には及びませんが、意欲的・バイタリティーのある企業ばかりでモチベーションが上がってきます。
今回は当社代表が展示ブースに力を入れたことで、恐らく日本の名だたる企業よりも目立つ展示だと自負しております。出展社数が少ないことのデメリットとしては、来場者数に影響するケースもありますが、日本の展示のようにパッと見て終わりということではなく、来場者の方に一社一社時間をかけて見ていただくことができます。
特に展示が目立ったこともあり、日本からわざわざタイにお越しいただいたお客さまに、初めて静科を知っていただくことが出来ました。逆説的ではありますが、日本では中小企業として相手にされないケースであっても、ここタイでは日本企業というくくりなので、零細、大企業関係なく話をすることができました。
今後この市場を変えていくのが私どもの使命と強く認識
肝心のタイの企業に関しても、防音パネルという新しい製品をPRすることができました。タイでも政府(おそらく法令)による規制があり、工場周辺で発生させていい騒音レベルが決まっております。お客様のお話を伺っていると、法令はあっても認識をしている企業は少ないため今後新たな展開が期待できそうです。
なお、現地の防音材と言われているものを探してみると、発泡スポンジや発泡スチロールが多く、コスト的には良心的でも性能や耐久性としては満足のいかないものが主流でした。今後、この市場を変えていくのが私どもの使命だと強く認識ができました。
今回の展示会では、日本語とタイ語ができる通訳さん、タイの空港・港からタイ国内に荷物を運んでくれる流通業者、タイ国内の機械工具商社様、製造業様等多くのお客様と知り合えることができました。
正直、展示会にでてすぐの販売は難しくとも、騒音の問題が発生したら静科(SHIZUKA Inc.)に相談しよう、の流れができるように一歩ずつ進めてまいります。展示会設営から、お越しいただいた多くの皆様に御礼を申し上げます。
自身の環境も変化し、10年前とは異なる気づきが多数ありました
学生の頃にタイに旅行に行ったことがありましたが、当時は政変で空港が封鎖され、街中を戦車が走る事件に遭遇しました(タクシン兄首相の頃)。あれから10年たち、ビジネスとしてタイに訪問することができましたが、自分の置かれる環境が異なれば色々気づきがあります。
アジアの中で唯一150年以上独立を保っている外交のしたたかさは見事だと思います。反面、外国の影響を受けにくく、大きく変革を行う場合は国内の意思決定が重要になります。国際都市として海外からの観光客が多いタイですが、政変後政権を担う首相は軍人出身です。民主的な政策を行っておりますが、ビジネスに対してはどの程度の開放を考えているかは今後の課題だと思います。
5日間ほとんどタイ料理でしたが、タイ米はどんな料理とも合う非常にバランスの取れたお米だと思いました。タイ米は日本での評判はあまり芳しくありませんが、米の中では世界でインドに次ぎ輸出をしている農作物です(ちなみに日本の順位は・・・。経産省のデーターをご参照ください。)
日本の米単体は非常においしいですが、単体で食べるより何かと併せて食べる場合、炒めたり煮込む場合にはタイ米のようにパサパサした感じの方が相性がいいと思いました。あらゆる料理で相性がいいタイ米の性質は、なんとなく笑顔の裏でしっかりとした外交を行う、タイ王国の性格を反映しているように感じました。