防音・騒音対策にまつわる用語集④
製造部②号です。
さて、今回は前の記事に引き続き、騒音対策や音に関係する用語の解説を行っていきたいと思います。
今回は吸音材の種類をメインに集めてみました。静科製の防音パネル「一人静シリーズ」は吸音性能と遮音性能が同時に備わっておりますが、以下の素材は吸音性能のみで遮音性能は備わっていない場合がほとんどなので、使用する際は遮音材を組み合わせるなど追加要素が必要です。
●ウレタンフォーム
内部に気泡を保留させた多孔質のポリウレタンを指します。一般に軽量で安価なわりに断熱性と吸音性がある反面、素材が懸念劣化で崩れやすい&燃えるとガスが発生する可能性がある、など長期的な利用/安全面でデメリットのある素材です。
●グラスウール
ガラス素材を繊維状に加工した素材になります。ウレタン同様、吸音材として利用されることがあります。また、熱に強いので様々な建築素材としても使用が出来ます。グラスウールは比重によって吸音効果が変わるので、低音の吸音がしたい場合は出来る限り比重があるほうが良いでしょう。欠点としては、ガラス素材の為室内でむき出しで使用するとチクチクしたりしてむずかゆくなる可能性があります。使用する際は布に巻く、加工する際は飛散対策にマスクをする、などの対応が必要になるでしょう。
●ロックウール
グラスウールとよく似た素材ですが、グラスウールよりもより広範囲の吸音効果が得られますので、こちらも比重に注目すればよれ低域の対策が可能です。ただし、グラスウールと同じように飛散すると肌がかゆくなる恐れがありますのでご注意ください。よく石綿(アスベスト)と間違われることがありますが、実際のところ両者は全くの別物です。アスベストと違い、ロックウールは指で擦るとポロポロと砕けるので、心配な時はそのように見分けてみてください。
●ポリエステルウール
最近注目されている素材です。ペットボトルなどの破砕した素材を繊維状にしており、エコの観点でも良い素材と言えるでしょう。また、上記素材の様なチクチク感がありません。身近なものですと服や布団綿に使われています。むき出しのままでも使えますし、価格も手ごろなので使用しやすいですが、上記ニーズに比べ建築素材としての使用が薄いため、比重の調整があまりありません。
●有孔ボード
多数穴のあいた合板、ベニヤ板による素材です。それ自体にも吸音効果がありますが、上記のグラスウールなどの吸音材の表面を保護するのに利用されることがあります。開いている穴にフックなどをひっかけてインテリアとして利用することも可能。
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