簡易無響箱の試作実験~小型機械や精密機器の動作音・性能調査に
製造部②です。
先日の水曜日は突然の寒さが襲来しびっくりしました。鍋をやるならこれが今シーズン最後のチャンスと思い、友人たちと地元のモツ鍋屋さんに行きました。そろそろ暖かくなってほしいとは思っていましたが、この日だけは寒さを利用して鍋料理を堪能しました。
さて、先日試作実験を終えた、二重構造による「簡易無響箱」についてご紹介致します。
●簡易無響箱とは
「無響箱」は、反響音のまったくない箱状の空間のことを指します。大きな部屋になると「無響室」とも呼ばれ、外部より騒音の影響をほぼ受けないことや、内部での音が完全に反射しない、という特徴があります。一般的な空間(オフィス、工場内、その他の部屋状の空間)においては、大なり小なり反響音というものが存在します。壁に音が当たることで反射して部屋内部へ返ってくるからです。無響箱は空間の壁を吸音構造にすることでこの反射を限りなく少なく抑える構造となります。弊社の簡易無響箱は、完全なる無響室・無響箱ほど完璧な性能を求めないお客様が、より低コストでより簡便に無響空間をご利用できるよう新たに開発したものです。
●使用例
モーター、ファン、コンプレッサー等の小型機械や、コンピュータの部品のような精密機器などの性能試験・視聴試験・動作音試験に利用が可能です。①内部の暗騒音が非常に低い、②遮音性能が高いので外部より影響を受けにくい、③吸音性能が高いので機械の音が機械自身へ影響しにくい、などの特徴により、より精密で正確な試験・調査が可能となります。
●性能面
“簡易”という文字を謳ってはおりますが、遮音性能、内部の暗騒音レベルの低さにおいて、高水準のデータを得ることができています。社内実験によるデータにはなりますが、暗騒音は10~20dB、遮音性能は周波数帯にもよりますが、40dB以上の遮音効果が得ることができます。
先月で試作実験も終わり、製品化に向けて準備を進めております。簡易無響箱はお客様によってご用途が様々かと思います。購入や、箱の仕様についてのご相談等はいつでも承っておりますので、お問い合わせフォーム、電話によりお気軽にご連絡下さい。